古谷一行

わかれ – 古谷一行

お前が東京を離れる夜
俺は一人で飲んだくれてる
グラスにうつるお前の
悲しい顔を見ながら
お前のいないこの店も
二人で暮したあの部屋も
一年前と変らない
なのに俺の心は寒かった

お前と初めて会った夜
俺は一人で飲んだくれてた
夕顔に似たお前の
寂しい横顔を見つめて
お前の好きなこの曲で
二人で踊ったあの夜と
今夜は少しも変らない
なのにお前の笑顔はなかった

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言い忘れたさよなら – 古谷一行

愛したことが 間違いだって別れは つらいものだねちぎれたままの 最後のページあなたとぼくの 物語ああ季節が変われば つらいこともやさしい顔した 昔話その時はじめ

燕の来る頃に – 古谷一行

歩道橋の下に燕が巣を作ったとお前が言ったのは朝だった俺は髭を剃りながら春だからねと言った玄関のベルがなって小さなトラックがお前の荷物を運んで行った二年ばかりの生

妹に – 古谷一行

妹よおまえも屹度 気付いているだろうが今度の夜汽車であいつは 帰らぬ旅に出るよそんなあいつに惚れたおまえは可哀そうだけれど妹よあいつの事だけは分かって欲しいのさ

風のあとを – 古谷一行

まるで風のあとを追いかけるように想い出が残る店に又僕は来てしまった君が左手で砂糖をいれた砂糖はこぼれてお皿に落ちたか細い指がそれをぬぐって涙がひとつぶ爪にこぼれ

さすらい人のように – 古谷一行

雨の降る真夜中は想い出の揺りかごで遠い旅に出かける さすらい人のようにまるで昨日のように古い想い出が鮮かな絵となってよみ返ってくるあなたの白いうなじに揺れてる長

あてのない旅 – 古谷一行

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絵描きの部屋 – 古谷一行

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名前も知らない恋人へ – 古谷一行

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