古澤剛

雨のTokyo Night – 古澤剛

ため息も逃げ出す 雨の東京Night
濡れたまま彷徨う無数の人生が行き交う
束の間の夢を見ては
人波の泡と弾ける
ところで一昨日の夕食は何だった?

くたびれた身体を運ぶ中央線
誰も彼も妬みであふれたページを漁っている
愛と呼べるぬくもりに
触れたのは遠い日の影
冷え切った線路は 延びて行く
似たような明日へ

雨降る東京は
岸辺のないLonely Sea
心まで濡れて 涙に気付けない
嗚呼 雨の東京Night

仲睦ましげに手を取り合う Lovers
この胸が過ぎた日の恋を虚しくなぞる
迷いもせず抱きしめた
面影も今じゃマボロシ
この雨に打たれ うなだれた
同じような背中 抱きしめな

雨降る東京は
出口のないWonder Land
過去も未来も すべてがここにある
嗚呼 雨の東京Night

愛と呼べるぬくもりが
まだこの胸にあるのなら
この雨に紛れ ひとりきり
静かに涙 流そうか

雨降る東京は
岸辺のないLonely Sea
心まで濡れて 涙に気付けない

雨降る東京は…
嘆いたっていいじゃない
誰にも届かない
嗚呼 雨の東京Night
嗚呼 雨の東京Night

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