古川由彩

夏茜 – 古川由彩

汗で張り付く前髪あげて
下敷きで仰いでも
太陽にはかなわないよ
スカートもう一回折り込んだ

聞き流す声 また恋バナね
私には無縁だと思っていたの 最近まで
分からないもんね

教室の前通る度
少し早足になるのは
ただ勇気が出ないだけさ
不甲斐ないなぁ…

そうさ 君に 君だけに伝えたいんだ
その声を聴くだけで苦しくて
いつも困るんだ だからどうにかしてほしくって

放課後の校庭を走る君の
風を切る鼻先がキラリ光って
目を逸らして開くノート 眩しく見えた

恋する乙女 聴いたら泣くし
苦手だったラブソング
でも今なら分からなくも
なくもなくない…かな

青い春が青春なら
この夏は何と名付けよう
空の色を 吸い込む雲
飛ぶナツアカネ

今 この時 この夏はもう来ないから
そんなこと分かっている 苦しくて
いつもつかえる たった二文字 バカみたいだ

放課後の校庭を走っていなけりゃ
君なんて一ミリも好きになんか…
不意に見せた笑顔にまた「恋しちゃった」って!

どうでもいいような話ならすぐ
いつまでも話せる たぶん…
どれだけ想っていても
伝えなくちゃ ずっと胸の中

そうさ 君に 君だけに伝えたいんだ
今 この時 この夏はもう来ないから

だから 君に 君だけに伝えたいんだ
その声を聴くだけで苦しくて
いつも困るんだ だからどうにかしてほしくって

今君に 今すぐに 伝えなくちゃ
君の目を見ることも苦しいけど
空の色を吸い込んだ目 茜色の

夏、夕暮れ
窓の外を飛ぶナツアカネ

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