ようやく君を捕まえたのさ この部屋に
恥じらうならばカーテンはまだ 閉めておこう
下らない一日を終えて家に帰れば、ねえ
四畳半 アパートに咲いた花の様
誰よりも愛しい君よ
僕をもっと呼んでよねえ
他の誰にも触らせないさ
ずっと一緒でしょう?
何よりも大事な君だから 逃げぬ様
首輪と手錠と赤い糸で 繋ぐのさ
椅子に縛り付けられ他の誰かの名を呼ぶ
その背中鞭を振るっては甘やかす
誰よりも愛しい君よ
僕にもっと服従せよ
他の全てはもう要らないさ
二人ぼっちでしょう?
窓の外響くサイレン
お願い僕を止めないで
ドアを叩く音が大きくなる
君をこの手で…
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上総慕情 – 叙情四重奏「カノン」 昼下がりに発った鈍行を降りる頃にはもう海は夕の凪あなた追って女一人旅剱崎へ落ちる陽は瞼を焼いてわかっています、馬鹿な女だとそれでも慕った人だから...草臥れた酒
am2:00 – 叙情四重奏「カノン」 夜更けはあまりにも静かでただ枕元には刻む秒針と慣れた君の声だけが聞こえたさよならが受話器越しで良かった会ったなら縋ってしまうからある日君が眠れぬ夜ふと思い出せば
蒼い春 – 叙情四重奏「カノン」 ねぇ、きっと僕らは忘れるだろう昨日までは大事だった物もだからせめて見えなくなるまで遠くから手を振っていてあぁ、冷たい風が肌を刺す夕暮れに吐いた溜息は白く濁って行
春の灯 – 叙情四重奏「カノン」 泣きたい筈の頭と何故か泣けない弱い心隣であなた幸せそうに天井見つめていた呼び掛けてみれば今すぐ答える様な気がして静けさにその名前は虚しく響いたいつまでも側にいる
宵花火 – 叙情四重奏「カノン」 一夜限り とうに気付きながら 夜毎委ねる買われる性 其れを憎めど 欲に溺れ貴方もそう 彼らと同じ様に 雑に為たなら此程まで 狂おしい想い 知らぬままにこんな私を
ジレンマ – 叙情四重奏「カノン」 覆われる途中の景色に彼を見た様な気がして瞼を閉じる薄汚い壁には絡み合った二つの影が踊って真夜中彼も彼も私じゃなくて 似た人を見て悟る私の頭が嫌い、誰か早く空にし
夕景 – 叙情四重奏「カノン」 あゝ言葉の隙間埋める様に古い自販機で二つソーダを買って誰もいないホームに二人きりできるだけ普通にしていたかったけど“指切り、いつかこの場所で きっとまた会える”
雨の終列車 – 叙情四重奏「カノン」 嗚呼、今予報外れの雨に打たれて強がり笑った傍からね、滲んだ貴方の姿きっと欲を見せた 馬鹿な私に向けられた何かの罰なんでしょう もう、巻き戻せないごめんね、降り出