南野陽子

月夜のくしゃみ – 南野陽子

新しい明日のために
人も街も眠り
私だけ 今日に残され
月に語るの

目の前に何があるのか
それさえも わからず
冷たい風と景色が
時を進める

Ah 迷いだけ私のそばに近づいてきて
ふと涙を落としてゆく
Ah 月は満ち いくつ欠けたら
本当の私自身に出逢えるの

優しさと 憎む気持ちを
人は心に秘め
傷つけ そして寄りそい
どこへ旅立つ

Ah 忘れたい 想い出だけが 胸をかすめて
あわい痛みを残してゆく
Ah 星は降り いくつ果てたら
もっと強くなれるかしら

あやまちをくりかえし
後悔だけが呼び止めるけど
ずっと歩き続けたいの

Ah 月は満ち いくつ欠けても
私を信じていたいの

そっと明けてゆく紫の空
冷えた躰抱いて
私を待ってる人の中に帰ろう

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