北野都

納沙布岬 – 北野都

霧のすき間を 消えてゆく
船の霧笛が 身に沁みる
二度とあなたに 逢う日はないと
北へ流れる 旅なのに
涙あと追う 納沙布岬

かすか聞こえる オロロンが
胸の哀しみ 深くする
はるか国後(くなしり) のぞめば泣ける
呼んで届かぬ 北の果て
別れ身を切る 納沙布岬

胸の谷間に 吹く風を
ふさぐ小さな 夢もない
海に降る霧 心に積もれ
未練ひと花 消えるまで
明日はどこやら 納沙布岬

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春待ち草 – 北野都

名残りの雪を とかすよな涙ひとすじ あたたかい一輪草 一輪草 倖せつれてこい似た者どうしが 肩寄せてあすを信じて 暮らそうよいつ迄も 何処までも…淋しい時に 飲

さよなら さざんか – 北野都

ふりむくな ふりむくなと 言う人が何度もふりむく ふりかえるさよなら さざんか 坂の町小雪のように はなびらがこぼれて散って 泣けましたあぁ~~ 泣けました忘れ

恋岬 – 北野都

誰が名付けた 恋岬はぐれ者だよ 笑うなよ馬鹿な奴だと 責めるなよ流れてながれて 来たんだよ名ばかり春の 恋岬通りすがりの この俺のさめた心に よく似てる明日(あ

帰れないんだよ – 北野都

そりゃ死ぬほど 恋しくてとんで行きたい 俺だけど秋田へ帰る 汽車賃があれば一月(ひとつき) 生きられるだからよ だからよ 帰れないんだよこんな姿を 初恋の君に見

For you… – 北野都

涙をふいて あなたの指で気づいたの はじめてあの頃の私 今日までの日々を見ててくれたのは あなたわがままばかりで ごめんなさいね恋人と別れてあなたの部屋で 酔い

酒のやど – 北野都

おんなは翳ある 横顔みせて西から流れて きたという問わず語りの 身のうえ話ひざをよせあう カウンターさすらいの さすらいの 酒をのむこぼれ灯の こぼれ灯の 酒の

居酒屋しぐれ – 北野都

苦労くの字の 掛け算ならば解いて夢見る 明日もある溶けぬいのちの 恋の火に未練身を灼く 身を焦がす涙 ほろほろ 居酒屋しぐれたった一口 お猪口の酒で胸が苦しく 

女…さすらい – 北野都

流れゆく また流れゆく知床ウトロは 冬の空明日は雪やら 霧笛がさけぶあなた置き去り ここまで来たが心さむざむ 眠れないあぁ お酒が お酒がほしいあてもなく ただ

紅とんぼ – 北野都

空(から)にしてって 酒も肴も今日でおしまい 店仕舞五年ありがとう 楽しかったわいろいろお世話になりましたしんみりしないでよ…ケンさん新宿駅裏 紅とんぼ想いだし

霧舟の宿 – 北野都

霧のしずくに ぬれながら紅葉散る散る 紅葉散る恋に近くても 愛に遠すぎるもだえても もだえても 心結ばれずあなたの胸で 乱れて泣いたあぁ… 霧舟の宿肌を震わせ 

アリラン海峡 – 北野都

愛しているよと 云われたことが私の耳から はなれないひとりひとり ひとり淋しいアリラン海峡はるばるたずねて 来たけれどあなたはどこにも どこにもいない初恋だった

水仙花 – 北野都

冬枯(ふゆが)れ海辺に りんと咲く気品ただよう 水仙花わたしも生きたい 凛として弱音をはかずに 背筋をのばし明るく唄う わたしでいたいま白い花びら 中の黄(き)

海峡津軽 – 北野都

吹雪簾(ふぶきすだれ)で 下北霞(しもきたかす)む風も哭いてる 砕けた恋に函館捨てて わたしを捨てて上り列車で 行ったひとあなた あなた呼べば虚しさ なおつのる

女のほそ道 – 北野都

おんな一人で 旅する背中他人は悲しく 見るのでしょうか墨絵ぼかしに 暮れゆく空よここは松島 月の宿あなた次第よ 私の行く道はみちのく ほそ道 迷い旅ねぶの花さえ

ひとり宿場町 – 北野都

湯煙り草笛 宿あかり木曽路は日暮れの 山の中楓の林に 吹く風があなたの想い出 揺らします死ぬほど泣いて 別れても忘れることさえ 出来ない私奈良井 薮原 宿場町雲

感慨無量 – 北野都

歌を愛して すべてを捧げたら約束通りに しあわせやってくる心の中まで 震えていても優しく笑顔で つつみこみ孤独をかき消す スポットライト感慨無量(かんがいむりょ

道行き – 北野都

合縁奇縁(あいえんきえん)が 永遠(えいえん)になる遠く銀河の 果てまでも『一生後悔させないから』とすべてを許した 愛の道行(みちゆ)き二人三脚(ににんさんきゃ

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