北嶋鉄之助
古茂山哀歌 – 北嶋鉄之助
山なみせまる北鮮の
古茂山川原に石掘りて
結びし幕舎露重し
仰ぐ下弦の月あおし
千萬の敵恐れざる
百戦錬磨の兵も
みことの命に鉾ふせて
身は抑留のわびじまい
思えば遠く故郷を
はなれて渡る日本海
神の怒りにさもにたり
ますらお心いかんせん
行方も知れぬ妻や子と
夢路に語る楽しさを
たちまち起こる銃声は
敵の歩哨のおどし撃ち
たとえ此の身ははえぬとも
盡せし誠神ぞ知る
明日の日本の建設に
再び捧げん身も魂も
山なみせまる北鮮の
古茂山川原に石掘りて
結びし幕舎露重し
仰ぐ下弦の月あおし
千萬の敵恐れざる
百戦錬磨の兵も
みことの命に鉾ふせて
身は抑留のわびじまい
思えば遠く故郷を
はなれて渡る日本海
神の怒りにさもにたり
ますらお心いかんせん
行方も知れぬ妻や子と
夢路に語る楽しさを
たちまち起こる銃声は
敵の歩哨のおどし撃ち
たとえ此の身ははえぬとも
盡せし誠神ぞ知る
明日の日本の建設に
再び捧げん身も魂も
山の木立ちに たそがれせまりゃほほにあかねの 夕焼け小焼けロシヤ娘の えくぼが浮ぶヤポンスキーは駄目よとあの目俺ら恋しい 銀座のあの娘山の部落に 灯がともりゃた
海をへだてて はるばると他国に結ぶ夢のかずぐっとこらえて帰るまでさびしいでしょうがお母さんシベリア風の 吹く野辺にたとえ病む日のあればとてぐっとこらえて帰るまで