北岡ひろし

  • 御宿・曳き舟 – 北岡ひろし

    ぽつりぽつりと 涙のような小雨がこぼれる 紅格子(べにごうし)浮き世の川面(かわも)で 凍える身にはゆれる柳の 手まねき嬉しいいわ いいわ ちょうどいい ぬる燗も御宿・曳き舟 出逢い茶屋 しゃらりしゃらりと 根付(ねつ)けの鈴があいつは誰かと 猫がくれおあずけ喰らって やけ酒あおる野暮な女の うなじが寒いいいわ いいわ ちょうどいい わかれ時御宿・曳き舟 かえり橋 ぱらりぱらりと 節分豆に野鳩(の…

  • 伏見十石舟 – 北岡ひろし

    乗るか乗らぬか 乗らぬか乗るか知らぬ同士の 東男(おとこ)と京女(おんな) 「乗ってみますか 良かったら」「乗ってみまひょか ご一緒に」船頭さんの 空の上ぐるり鳶が 輪を描いて竿でトトンと 岸をつきゃ伏見十石 舟が出る 舟が出る 「もしやあなたは 土地のひと」「生まれ育ちも 京都どす」酒蔵 柳 であい橋揺れて触れ合う 肩と肩しぶき八の字 飛び跳ねて伏見十石 舟が行く 舟が行く 「ひとり旅です この…

  • 三つの氷 – 北岡ひろし

    いつもお酒を 飲むときは氷三つと 決めていたそんなあなたの こだわりもとても愛しい日々だった三つの氷が 溶けるころ私はあなたの腕の中 腕の中…今もぬくもり 消えなくてひとり淋しい 想い酒 想い酒 ひとつふたつと 積み重ね夢がはじけた 三年目今もあなたの 面影を暮れゆく街に 探してる三つの氷が 溶けるころ私はあなたの腕の中 腕の中…涙ポロポロ ポロポロリこころ淋しい 想い酒 想い酒 三つの氷が 溶け…

  • 不滅の愛 – 北岡ひろし

    希望(きぼう)にふくらむ 銀(ぎん)の猫ヤナギ今年も街角で 春を告げてるあれから何年 歩いたでしょうかあなたと共に 夢の道いいことばかりじゃ なかった‥死にたいくらいの 夜を越えて泣いても涸(か)れない 涙があると風にも消えない 街燈(あかり)があるとあなたは無言(むごん)で 教えてくれた人そしてあなた あなたへの 不滅(ふめつ)の愛 心のどしゃぶり 長い雨の後雲間(くもま)でよみがえる 空の青さ…

  • 紅の蝶 – 北岡ひろし

    好きなお方に 会える日は三味線(しゃみ)の音色に 身も染まるだけど私は 籠(かご)の虫明日(あす)を縛られ 飛べないのあなたの情け 一筋を胸にからめる 紅の蝶 恋だ愛だと 色めけば沈む花街 闇(やみ)の川どうせ指輪は 夢だもの口紅(べに)を差す指 また痩せたあなたの写真 一枚が帯のお守り 紅の蝶 いつか私が 死んだなら紅い炎(ひ)が立つ 野辺(のべ)送りいいえ花など 望まない泣いてください ひと夜…

  • 銀座のうた 銀座ロマン PARTIII – 北岡ひろし

    夕暮れ時には 銀座結びの女のおくれ髪が どこかみょうに色っぽい銀座 夜を染めて銀座 心も染めてすみだの風 柳ゆらしゆらゆらゆらとゆれている出会う恋 銀座ネオン 新内流しが 声をかけられひと節聴かせては 三味を片手に一杯銀座 何を求め銀座 人が寄り添う今も昔もこれからも夢を探して歩く街花よ咲け 銀座ロマン 銀座 何を求め銀座 人が寄り添う今も昔もこれからも夢を探して歩く街花よ咲け 銀座ロマン 人気の…

  • まっかな まっかな 赤い風 – 北岡ひろし

    (かごめ かごめ かごの中のとりは いついつ出やる) かごめの歌が 聞こえてきます少しうすめの 紅をさす赤い襦袢のその下はほんのり桜の白い肌格子を出られぬ籠の鳥何を思って 暮らせましょう まっかなまっかな 赤い風夕焼け空に吹く風はまっかなまっかな 赤い風好きになっても いいですか暮れ六つ 行燈 灯がともり何方迎える 宵化粧 どんな気持ちで 私を抱くの聞いてどうなる こともないほどくこの帯絹ずれが見…

  • 竹屋の渡し – 北岡ひろし

    声を立てたら 世間がさわぐ鳴いてくれるな 都鳥二人で揺られる…竹屋の渡し 隅田川親の許さぬ みちゆきならば朝を待たずに 忍び発ち 三社祭りで 袖摺り合っていつか人目を 忍び草逢瀬を重ねた…竹屋の渡し 舟着場男ごころの 情けに負けてあの夜解かせた おんな帯 どこへ行こうと 観音様がきっと心の 守り札後は向くまい…竹屋の渡し 隅田川固い契りを 交わしたいまは苦労するとも 二人連れ 人気の新着歌詞 冬の…

  • 薔薇ものがたり – 北岡ひろし

    薔薇に棘あり 色気あり十二単(ひとえ)の 花びらをひと夜ひとひら 十二夜を染めておんなの 恋舞台燃えますね 妬けますね薔薇ものがたり 棘がくちびる 恋しがる痛さこらえりゃ 恍惚の涙はらはら きぬぎぬの肌に降ります 恋舞台燃えますね 妬けますね薔薇ものがたり わたし魔性の おんなです夢のあとさき 筋書きに描けばいのちの 行き先は棘の地獄か 恋舞台燃えますね 妬けますね薔薇ものがたり 人気の新着歌詞 …

  • 地図のない道 – 北岡ひろし

    何もない手の平に 夢だけ握り故郷(ふるさと)をひとり発ち 列車(きしゃ)に乗った嵐の夜に耐え 日照りの坂を越えしみじみと感じた 大きな親の愛よああ人生 願った様にはならないが歩いた様には なってきた泣きたい時ほど 微笑うかべ地図のない道 私の旅は 若い日にぶつかって 離れた友が雪の夜ふらり来て 酒を飲んだ愛する人達が 教えてくれたこと幸せの棲家(すみか)は この手が届く場所とああ人生 思った様には…

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