北原愛子

春風が舞う頃には – 北原愛子

あなたの中に私はどれぐらい居るのでしょうか
その瞳はいつも寂しそうで
いくつも痛みを知るから優しくなれたんでしょう
その痛み あなたの分も愛せたら

自分を隠すあなたと
自分を出せない私
似ていて あと少し近付けなくて もどかしい

春風が舞う頃には この恋がほんのりと色付きますように
私だけに見せるその表情で 何度でも魅了されていたい
淡く香る桜の季節よ

抱いた夢を捨て切れず 失ったものも多くて
想い出に出来るほど強くはない
恋の痛みをいくつ知れば 終わりのない世界に
辿り着くことが出来るのでしょうか

夕陽を眺めていると自分が凄くちっぽけで
永遠を願うよりもこの瞬間を信じていたい

春風が舞う頃には その肩に寄りかかって腕絡めていたい
誰にも見せたことのない部分 ギュッと深く愛して欲しい
甘く甘く溶け合うように

春風が舞う頃には この恋がほんのりと色付きますように
心の隙間をこの想いで あったかく包んであげていたい
あなただけの私になりたい

春風が舞う頃には この恋がちゃんとあなたに届くように
この風に乗せ 祈りとキスを そっとあなたに送りましょう
その痛みや寂しさ 涙 悲しみも
全部 全部 この愛で消えますように

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