「手前のことを言うのは嫌でございますけどネ、
私は座頭という名前の通り、五年前までは、笛を吹いて
町を流していた按摩でさぁ
眼が見えねえばっかりに、ずいぶんいじめられもしました。
悔りもうけました。泣きはしないが、くやしかったね。
今に見ていろ眼あきの野郎ども、そう思っていじりはじめたのがこいつだ。
眼くらはね、針の修行をつんでも検校という高い位に昇れるんだ。
又、琴・三絃の師匠にもなれる。だが、そんなことは俺の性には
合わねえし、又、眼あきどもが眼玉ひんむいて驚くほどの事じゃねえやな。
そうでございましょう。皆さん方も立派な眼あきだが、
こんな事出来るかい」
およしなさいよ 無駄なこと 言って聞かせて
そのあとに 音と匂いの 流れ斬り
肩も寂しい 肩も寂しい……
「いやな渡世だなあ」
親のある奴 どきやがれ いやだいやだと
よけながら 涙忍んで さかさ斬り
何処へ行くのか 何処へいくのか……
「もう眼があきてえなあ」
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座頭市ひとり旅 – 勝新太郎 いやだいやだよ おてんとさんあんたが照っても くもってもおれに吹く風 やみはせぬ何処へ行こうと 気まゝなはずがだんだん世間がせまくなるひとりぼっちで 旅をしてふ
座頭市子守唄 – 勝新太郎 赤い夕日に さすらいながら死んだやつらに 子守唄どこで果てよと 誰が泣く知らぬ他国の 蝉がなく「斬ちゃならねえ人人を 斬っちまった時ァ目先が真暗になっちまった(
おまえは何処に – 勝新太郎 悲しいまでに 夕日が赤い窓辺でひとり おまえを思うよおまえとふたりで 育てたカナリアそれさえあれから 歌も歌わぬ風さえ今日も 訪れぬ部屋おれには夜は とても長す
夜と恋の終り – 勝新太郎 夜が終われば 恋も終るもうすぐ お前と 別れる朝がくるさよなら さよなら 泣かないで夜明けに涙を見せたくないから夜が終われば 恋も終るもうすぐお前は 誰かの女(
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