加納吾朗

母ありて – 加納吾朗

故郷(くに)を発つ日に おふくろが
そっと持たせた 苦労のお金
かえしきれない その恩を
どこで返せば いいのやら
酔えば聞こえる あぁ‥母の声

華も飾れぬ 人生に
夜が淋しさ また連れてくる
元気だせよと 浮かぶのは
夕陽・潮風 友の顔
酔えばあの日に あぁ‥母の愛

めくる暦の 数いくつ
帰ろ帰ろと 都会の隅で
かけた苦労を 詫びながら
忘れられない 忘れない
酔えばしみじみ あぁ‥母ごころ

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雨の夜 – 加納吾朗

あなたの傘に もうひとり甘えて寄り添う 人がいるいけない恋をした私だけど逢いたい だけど逢いたい 雨の街どんなにあなた 愛しても背中が冷たい 返り際燃やしてもっ

こころがわり – 加納吾朗

こころがわり してたのねどんな女の ひとよきっと綺麗な ほそい体の胸がしまったひとね優しさ信じて いつも寄りかかってた二年ごしの 二人の暮らし今夜かぎり終るのと

抱いて下さい – 加納吾朗

雪解けの線路を 北へ訪ねて貴方の住む町の 地図を片手に逢いたくなったの 涙出るほどもいちど抱いてよ 厚いあの胸夢の続きは 毎晩泣いた夜が明けるまで 手枕しててよ

巷の女 – 加納吾朗

窓を斜めに西陽がさしてそろそろお化粧直します昼夜さかさの暮らしも慣れて笑顔が可愛いあたしですどうしてなったか知らないけれどいつの間にやらなっていたああ…夜に翔び

ねぇ貴方 – 加納吾朗

来るか来ないか分からぬ ひとを待ちわびる小指が淋しい 小雨の夜は今日もまた今日もまたあなたの止まり木空けたままビール冷やして 紬の着物で待ってますついででいいか

愛ちゃん – 加納吾朗

これ以上待ってても 無駄ですか 愛ちゃんめぐり逢ったその時に ひと目惚れ単純と笑うかも しれないけれど日ごと夜ごとに 夢うつつ僕のお嫁に 来てくれないか愛ちゃん

ふざけないでよ – 加納吾朗

少しばかり好きになって あげたけれどちょっとさめてきたみたいね 冷たい素振りいいのよ あなたがそれでよければ別に引き止める 気もないのよ涙なんて見せる 私じゃあ

もうさよならですか – 加納吾朗

もうさよならですかもうお別れですねあなたと暮らすのはやっぱり足手まといになるばかりですね駄目な私に優しさありがとう花が咲き散る間の恋だけど忘れないでもうあまえら

ばかだから… – 加納吾朗

今度こそはと 信じたのだけどやっぱり 裏切られたったひとりの 男のために夢も明日も 自分も捨てたばかだから… 同じあやまちそうよ女は あぁ くりかえすあんな男は

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