前野健太

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この大通りが路面電車だったら
どんなによかっただろう
どんなによかっただろう

そんな感じでノスタルジックに
街を眺めている 街を眺めている

「あの頃はよかった」と声が聞こえる
「あの頃はよかった」とそんな声が聞こえる

そんな感じで何十年かしたら
僕もそうつぶやくのだろうか
この狂った街のことを

ざーざー波のように
車が走っている
飲み込まれないようにするだけ

この大通りが昔は大きな川だった
船がポンポン走っていたのだろう
そんな感じでノスタルジックに
街を眺めている 街を眺めている

だーだー波のように
車が襲ってくる
うまく波に乗らないと

この大通りから船も路面電車も消えた
車もいずれ消えるのだろうか
その時代にはもう生きていないだろうけど

新しい季節に風は何かを撫でるだろう
新しい季節に光は何かを照らすだろう
新しい季節と光は何かを彩るだろう

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