前田卓司

男 度胸舟 – 前田卓司

怒濤をかぶってヨー 度胸を磨く
口じゃ言えないヨ 漁師の奥義
おまえもいっぱし わかってきたと…
そんな言葉が 聞こえるような
おやじの おやじの髭面に
朝日が映えるぜ 千里の海だ

かもめ騒いでヨー 刺し網捲けば
銀の鱗がヨ 漁場の華だ
言葉も荒らぶる 戦場だけど…
網を起こして 飯食う時は
おやじの おやじの丸い背が
いとしくなるんだ 親子の海だ

沖の手柄のヨー 大漁旗を
待っているだろヨ おふくろさんも
凍る海でも 汗飛ぶような…
ぐいと夢捲く 稼業じゃないか
おやじと おやじとこの船を
守って行こうぜ 男の海だ

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おばま恋唄 – 前田卓司

夜空に華やぐ 打上げ花火ふるさと恋しと 夜汽車(ぎしゃ)に乗る松上げ炎(ほむら) 篝火(かがりび)燃えりゃあなたの輝く 笑顔を照らす…小浜の夏よ あの日の誓い今

小浜旅情 – 前田卓司

遥かな時代の 美しさ海のある奈良(まち) 御食(みけっ)の国よ今もやさしい 故郷灯り北前船の 航路を照らす小浜旅情 ああ 栄華の旅路はつ姫縁(ゆかり)の 常高寺

霧子の街に霧がふる – 前田卓司

愛していながら 運命にないて別れた女よ ちいさな背中もしもあの時 勇気があったならきみを奪えたものを……霧子 霧子よ霧子の街に 思い出の霧がふる逢えなくなっても

とまり木の女 – 前田卓司

北で育った色白の 色白の指でグラスに酌をする 酌をする訳のありそな指輪の 指輪の迹が妙に男の こころをそそる恋の函館 ナオミと… ナオミという女ママに習った手料

冬しぐれ – 前田卓司

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東京めぐり逢い – 前田卓司

何年ぶりだろ 逢えてうれしいお下げの少女が きれいに変わったね夜汽車できみが去った夜ふるさとの鉄橋で泣いたっけ 泣いたっけ思い出すなあ心にいつもきみがいたからあ

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