出雲咲乃

はないちもんめ – 出雲咲乃

時は過ぎ行くことが生業
さかさまには流れない
貌あるものはみなおなじ
孰れ枯れてしまうのです
ーー故に、うつくしい。
見事な此の世に産まれ
うた 唱って ゆめ 画いて
現在をはしれ おどれ

ものゝあはれ 識った我が身よ
すべて欲しい はないちもんめ
善くてわるい 愛のジェラシー
咲いた咲いた こゝろに咲いた

溢るリヽシズム 抱いて 其の胸に
束の間のいのち 抱いて 離さないで

何処も彼処も隙間のない
さまざまな胸のうち
貌なきものに習いはない
悦んだり 傷ついたり
ーー故に、たのもしい。
波乱よ此の指とまれ
あざやかで 纏まりない
現在をうつせ おどれ

うそもまこと かってしだいよ
すべて欲しい はないちもんめ
きらいも好き 愛のヴァイラス
咲いた咲いた こゝろに咲いた

飽きる程、ゆめをみたいわ
いつもわたしだけをみて
驚くよな、ゆめをみせるわ
だからわたしだけをみて

ものゝあはれ 識った我が身よ
すべて欲しい はないちもんめ
善くてわるい 愛のジェラシー
咲いた咲いた こゝろに咲いた

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