冠二郎

慈母観音の歌 – 冠二郎

あゝ秩父の里に 巡礼の
鈴の音ゆれて 春を知る
三十四ヶ所を 詣で来て
我が子の無事を
祈る…
慈母観音

あゝ車の波の はげしさに
交通安全 祈る母
召されて散った 人々に
恵みの愛を
永遠に…
慈母観音

あゝ両手にこもる この願い
我が子の守護と 安らぎを
慈愛にみちた その瞳
秩父の里の
母よ…
慈母観音

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心凍らせて – 冠二郎

あなたの愛だけは 今度の愛だけは他の男(ひと)とはちがうと 思っていたけど抱かれるその度に 背中が悲しくていつか切り出す 別れの言葉が恐くて心 凍らせて 愛を凍

バイキング – 冠二郎

狙った獲物は 逃がさないこの手に財宝を 握るまで男はみんな 夢見る旅人だけど世の中 そんなに 甘くないGO GO GO GO バイキング バイキング バイキング

旅路の果て – 冠二郎

川の流れに 愁いあり山に吹く風 涙あり俺の体は ボロボロの夢のかけらが あるだけささすらい酒に 酔いしれながらひとり旅路の 果てを行く同じさだめか ゆきずりの酒

愛しき人よ – 冠二郎

風の便りに 噂を聞けば今もあなたは 旅の空すがる私に 背を向けたゲンさん ゲンさん 逢いたくて愛しい人よ… いま何処に寒くないかと 私の肩に黒いジャンパーをかけ

ムサシ – 冠二郎

剱にひとすじ 命をかけて無念無想の 心を磨くムサシ ムサシあなたはなぜ 孤独を追うのかムサシ ムサシ情けを捨て 恋を捨ててまでも南無三 南無三ああ夢を切る俺も生

まごころ – 冠二郎

ひとり手酌で 呑む酒よりも可愛いお前と 道づれに交わすふたりの お酒の美味(うま)さ夜風が身にしむ 屋台でも肩を抱き寄せ 見つめ合うまごころだけが まごころだけ

くれないの丘 – 冠二郎

戦火の街の 片隅に咲いた名もない 白い花日本(くに)を離れて ただひとり外人部隊(がいじんぶたい)の 同胞と異国に散った 我が友が静かに眠る くれないの丘星降る

お前のために – 冠二郎

机の上の 便箋にさよならと 置手紙だまって部屋を 出たお前指輪ひとつも やれないでつくしてくれて ありがとう俺も今日から 出直すよお前のために小窓の脇(わき)の

波涛万里 – 冠二郎

風よ雲よ 嵐を呼んで行く手さえぎる怒涛の海よ波にこの身が 砕けても男の浪漫だ万里の果てに夢を求めて 俺は行くあ…俺は行く遠い昔 船乗りたちも海に男の生命を賭けた

思い出川 – 冠二郎

傘もささずに みぞれの中をうしろ向かずに 駆けてゆく身も世も捨てて 盡してくれたそんなお前の 涙雨むせび泣くよな 舟唄さえも思い出川よ根無し草だよ 流れの淵(ふ

ふたりの止まり木 – 冠二郎

この世で心を 許すのはたったひとりの お前じゃないかたとえ小さな この塒でもふたりの愛の 止まり木なのさ体よせ合い 辛い日もうしろを向かずに 歩いてゆこうよ時に

兄貴 – 冠二郎

あんな男は もういないだから兄貴と 俺は呼んだのさ他人の痛みが よくわかる熱い涙も 持っていた兄貴 兄貴思い出してる 男酒惚れた女を 泣かすなといつか兄貴は 俺

満天の星 – 冠二郎

遠く連なる 白い峰続く果てない モンゴル昿野ひとり孤独に 耐えながら夢に命を 賭けるのさ夕映えにかがやく 雪山の姿満天の星の あ…美しさ凍る氷河を 吹き抜ける肌

ここ一番 男花 – 冠二郎

太く短く 生きるも一生うまく世間を 渡るも一生巷の風の 冷たさ辛ささけて通れぬ この世ならここ一番の 勝負に夢を賭けて咲かそう 男花惚れた女と 暮らすも一生添え

人生はふたりの舞台 – 冠二郎

可愛い俺の 妻だから命を賭けても 守ってあげる固く結んだ こころの絆苦労なみだを 明日の夢につないでゆこうよ 人生はお前と俺の ふたりの舞台いいことばかり ない

望郷魂 – 冠二郎

呼ぶな秋風 男の胸は不義理かさねた岸和田の祭り太鼓に もえている朝の曳き出しまつ夜はたのし幼なじみは 浜七町いつか故郷へ 錦をかざる男根性も 破れがち風の便りは

孤独の川 – 冠二郎

友と語らん 春の宵時代(とき)を忘れて 飲む酒に酔っても空しさ 募るだけどこで死のうと 泣く奴ァいない心を流れる 孤独の川は男が選んだ いのちの川よ愛し愛され 

夜霧 – 冠二郎

長い黒髪 濡らす夜の霧抱いたお前の 細い肩腕に伝わる 温もりが俺の体で 熱く 燃えてるふたりだけでいたい いつまでも霧の夜更けの しのび逢いあなただけなの 瞳う

道 – 冠二郎

生きて行くには 道は険しいほこりだらけの この道だけどなみだ捨てて ひとり歩こう幸せを 見つけるまで今は灰色 狭い道でも花を咲かせる 人の真ごころ歩き疲れ 迷う

気のむくままに – 冠二郎

今の世の中 夢もない何をたよりに 生きりゃいいんだ俺にはわからない筋書通りに はこんだら人生なんて 面白くないいっそふらりと 旅に出ようかああ…… あてもなく都

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