伊奈かっぺい

ひとつとひとつ – 伊奈かっぺい

花の名を ひとつ おぼえて
ひとつ おとなになる
鳥の声 ひとつ おぼえて
ひとつ おとなになる
ひとつと ひとつ 重ねてね
きのうと ちがう きょうになる

おはようを 一度 むかえて
ひとつ おとなになる
お星さま ひとつ かぞえて
ひとつ おとなになる
ひとつ ひとつ かぞえてね
きのうと ちがう あすになる

お弁当 きちんと たべて
ひとつ おとなになる
友だちと ひとつ 約束
ひとつ おとなになる
ひとつと ひとつ 結んでね
きのうと ちがう 君とぼく

ひとつと ひとつ 結んでね
きのうと ちがう 君とぼく

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春まで待てないのですか – 伊奈かっぺい

子供(わらし)が…生まれだんだ。うん…子供(わらし)が…生まれだんだ。父親ど同じ この雪国で 子供(わらし)が生まれだんだ。父親と同じ頃そんだ、雪溶げが終て 春

背中に向けてひとりごと – 伊奈かっぺい

春を忘れず 花が咲き夏に吹かれて 祭りの灯ありふれた城下町ここが ふるさと出て行く お前を止めはしない背中に向けて ひとり言たとえお前が ふるさとを捨ててもふる

人生を語るにはまだ白い – 伊奈かっぺい

風が吹いたら 吹いたよに風を背中に 歩いてきたさ流されて 放されてこれが自分の生き方と誰に遠慮がいるもんか死ぬまで笑って 酒 飲んで風に吹かれて 生きてやる蒼穹

大きなポケット – 伊奈かっぺい

ぼくの ポケットに 風をつめてきみの ポケットに 雲をつめてあおい空の下 駆けてく夢をみたぼくは春の風 きみ 春の雲ぼくの ポケットに 今日も入れてきみの ポケ

海に降る雪 – 伊奈かっぺい

海に降る雪 かわいそうだと思うよ海に降る雪 さびしそうだと思うよひとときも 積もることなく 溶けてゆくせめて せめて 海の上からせめて せめて 連絡船の窓からみ

少しだけでいいんだよ – 伊奈かっぺい

少しだけで いいんだよ夢だって希望だって少しだけで いいんだよ いいんだよいっぱい かかえてふくらませてさ破れて 壊れて 泣くよりは少しだけで いいんだよ夢だっ

まあ不思議牛乳 – 伊奈かっぺい

不思議だな 不思議だな なぜなんだろうなミドリの草を いっぱい食べて白い牛乳 できるんだなんて不思議だな 不思議だな なぜなんだろな『なぜなんだろう どうしてな

厄年過ぎたお父さん – 伊奈かっぺい

命 縮めて 夜毎の酒を呑んで くだまく お父さん会社務めが つらいのだろかそれとも 我が家(や)の妻と子が心の重荷に なってるだろか元気で長生きしてほしい幼い 

白いたより – 伊奈かっぺい

見上げれば白…見わたせば白…見上げれば白…見わたせば白…お元気ですか 故郷は 今年も雪がいっぱいです 雪がいっぱいです見上げれば白…見わたせば白…見上げれば白…

雪やどり – 伊奈かっぺい

青空から落ちてくる雪そんなに 珍しいわけじゃないさ星空から流れてくる雪ゆうべもそうだったよ下から吹きあげる雪いつものことだよでも 雨あがりのあと虹と いっしょの

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