丸山圭子

ガラスの森 – 丸山圭子

近づけば 火のように
燃えあがる ガラスの森

薄紫の黄昏
そびえ立つ ビルの窓辺
デスクに たたずむ女

ひとりでは 生きられない
寂しさに ドラマが始まる
恋の予感が走る

今 運命に遊ばれて
危険なめぐり逢い
扉の前ですれ違う 愛しい男(ひと)

近づけば 火のように
愛が 燃えてしまう
求めあう 指先に
くずれてゆく ガラスの森

夜霧にかすむ イルミネーション
待ち合わせの スカイラウンジ
キャンドルの 炎(あかり)がゆれる

ひとりやさしく 見つめる
あの人の 視線がまぶしい
想いが重なる一瞬(ひととき)

ただ 愛に生きるのか
仕事に生きるのか
せつない男(ひと)の背中に 口づける

近づけば 火のように
愛が 燃えてしまう
求めあう 指先に
くずれてゆく ガラスの森

近づけば 火のように
愛が 燃えてしまう
求めあう 指先に
くずれてゆく ガラスの森

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