中田裕二

  • ふしあな – 中田裕二

    埋まらないままの穴を蓋しないままに 日々を流れて気付かないふりで笑いそれでいいのさと たかを括って たまらない敗北の背中に舞い降りた 見知らぬ赤い鳥 ねえ どこに飛んでいったのねえ どこめがけていったの見当もつかない俺はふしあな さっきまでここにいたよねさっきまで目を輝かせ愛を乞うていたはずのあの子は何処だろう 埋まらないままの穴にまるでぴたりと はまるかたちさ語らないでも伝わるそんな事が現実に …

  • SEESAW – 中田裕二

    いつまでたっても 同じような事で頭抱える僕らこの前覚えた 魔法の呪文を気づけば忘れてる 逆撫でるような ののしり やっかみ追い討ちをかける 存在の軽さ被害妄想のシェルター 入り込む隙もないほどほどにしといてよ 心は 絶えず揺さぶられ言葉は いつも不安気探せば隠れて 掴んだら逃げるならばただ見つめて 誰もが 描き出す夢の道すがら 足をくじいて好きなはずなのに それひとつなのにならばただ静かに Jus…

  • 罪人たち – 中田裕二

    この期に及んでまだ欲しがろうとしている予期せぬ輝きの流れ弾胸を撃ち抜いた夜 生きることは罪だと まだ君は知らない無邪気な若さが 削り取る未来も生きることで誰もが 罪を重ねてる色褪せた過去を 取り返そうとしてすべて罪だよ 芍薬の花のように惑わぬ美しさとまだ咲かぬ椿の無自覚な宿命のコントラスト 生きることは罪だと まだ君は知らない無邪気な若さに おぼえる妬みも生きることで誰もが 罪を重ねてる変わりゆく…

  • 尽きせぬ炎 – 中田裕二

    あの日々の狂おしい記憶は若さという無邪気さで語れない青春の犠牲者はいつしか亡霊のように僕らの後をつける 絶望の慰みか寂しさのごまかしか疑いを肌で隠した 絶え間なく揺れる心君は虹のような愛をあらゆるところに見つけては 目を輝かせて僕をおびやかすんだ あまりにも毎日は頼りなく君の目は救いの種を探してた見え透いた嘘のような言葉さえ縋り付くほかにすべがなかったのさ 渇望の手を伸ばし全てをそう 命に変え身体…

  • 存在 – 中田裕二

    当たり障りのないような 言葉しか思い浮かばない君が今抱いてる 痛みすらわかってやれない 僕ばかり救われて話にならんじゃないか 何か君に渡せるものが僕の中にあるといいけど確かなものが見つからない他にないか 他にないかと探して この広い街の中 人混みの中で君は君でいる地に足をつけながら 誰かの為に微笑み浮かべて 生ぬるい春風がその髪を揺らしてた どこか遠くの夢のような別の世界のことのような孤独を連れた…

  • ハグレモノ – 中田裕二

    夢から覚めて ひとりきりとり残された身体昨日は夜が きらりと光ったすり抜けて消えた 鉛のような重苦しさ朝陽に舞う塵を眺め いつもこの世に 弾かれてけれど生かされている訳だなんかしら理由が あるのだろうじゃあ それを知るまでは死ねないか 君との愛に 触れたとき望みの火が見えたのさいつかは終わる 頭じゃわかっていたはずなのに 似たような魂を見つけても悲しい哉 ひとつにはなれないよ 転げ落ちた暗闇に詩は…

  • 解けない謎 – 中田裕二

    俺の心は体から抜け出して夜に羽ばたく眠りを知らぬ摩天楼を孤独な空から眺めた ふたつと揃わない ばらばらの姿だから人はひどく寂しい 見よう見まねの強がりで踏みならす日々に疲れてそんな君が折れた夜は冷たい雨が慰める 許してしまえよ 強張る体をだから人はとても愛しい 解けない謎を抱え 光に目を細めて満たされるなど誰も出来ないことはわかってる底の抜けたグラスの中に 注ぐようなことさ 人気の新着歌詞 ひかり…

  • 真空 – 中田裕二

    君まであと少し 何も手につかない苛立ちを押し殺すように その先を求めた ドアが開いて 目と目が合えば鮮やかに散る花 思いのままに泳いで僕の身体を泳いでその柔らかい波間に見える君の秘めたこころ 愛の岸辺に着いたら僕の望みを叶えて余計なものが見えないように世界を塞ごう 誰も立ち入れない 付け入る余地もない二人の間に隙間など 明らかにいらない 聞こえる音は 限られてくる溶け合う魂のうめき 夜を飛ぶ鳥の行…

  • こまりもの – 中田裕二

    闇の中に 手を広げて埃のように 小さなひかりを集めて生きてる 目を凝らして まだ見えない遥か遠い 未開の世界に旅立つあてもない スタイルに囚われるあまり態度を決めかねてばかり当初描いたのと違う 回路に埋め込まれている脳裏に刻み込まれてるあんたに捧げた時間たち退路を絶たれ 困ってる ただ予感が 頼みの綱求められているはず遂にお出ましの切り札 最後は君がいなければ最後はいつもまとまらぬ迷子になるだけで…

  • わが身ひとつ – 中田裕二

    あの頃の私には 選択肢など無かったし 夢なんか見るものじゃなく 夜のすみか求めて その日その日繋いだ痛みも薄れて誰が終わりまた次 彼が終わりまた次繰り返し流されて わが身ひとつしかなくてさ嘆いても 喚いても暮れる夕闇に消された 涙もろともに 避けようにも避けられない 恋に抱かれてこの身体あるようで 実は無いような あなたがふと溢した 温かな哀れみが見事に私の硬く締め切った心 そこに潜む幼気を連れ出…

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