中村仁美
涙岬 – 中村仁美
海の向こうは 春なのに
桜の花は まだ遠い
なみだ なみだ 涙岬は 北岬
薄紅色した 幸せを
どこで私は 失くしたの…
渡り鳥さえ 帰るのに
私の愛は 迷い子ね
なみだ なみだ 涙岬は 夢岬
沈む夕日が バカだよと
捨てた未練を 染めてゆく…
夏に散りゆく ハマナスも
秋には赤い 実を宿す
なみだ なみだ 涙岬は 風岬
ひと冬越えたら その先に
蕾咲かせる 春が来る…
海の向こうは 春なのに
桜の花は まだ遠い
なみだ なみだ 涙岬は 北岬
薄紅色した 幸せを
どこで私は 失くしたの…
渡り鳥さえ 帰るのに
私の愛は 迷い子ね
なみだ なみだ 涙岬は 夢岬
沈む夕日が バカだよと
捨てた未練を 染めてゆく…
夏に散りゆく ハマナスも
秋には赤い 実を宿す
なみだ なみだ 涙岬は 風岬
ひと冬越えたら その先に
蕾咲かせる 春が来る…
今日という日が 最後でも見させて夢を つかの間のふたり忍びの 雪の里まるで命を 灯(とも)すよに燃えて点点(てんてん) 冬紅葉風にたたかれ 霜を受けそれでも紅く
いかがしましたと 気づかって宿の女将(おかみ)が 膝かけくれた頬杖ついて 二時間泣いてりゃ不思議に 不思議に 見えるでしょう辛い別れに 唇かんで列車乗り継ぎ 北
辛いばかりが あるわけじゃないついておいでと 言ったひとそうよあなたも 泣いてたあの日ねぇあなた なぁおまえ生きたふたりの ごほうびねしあわせ酒を あなたとふた
死ぬ気で生きた 本気で生きたそれでも渡れぬ 恋の川浮いて沈んで 泣かされてもっとあなたを もとめてしまうそうよあなたは わたしの命信じてみても 縋(すが)ってみ