上田麗奈

  • かえりみち – 上田麗奈

    空っぽの掌 開いてまた握ったあたたかくて 離れがたいなポケットの奥には出番を待つ言葉たちが溢れそうで また言えないな あっという間に過ぎるのめくるめく日々を繰り返し自由の意味はあの日と変わっていくけど 複雑なこの心も少しは乗りこなすようになって「お互い様」と背中向け合った時間を溶かしていくよ願う事はひとつだけ あなたのその笑顔を見せてどこか遠くへ離れたとしても陽だまりの声が聞こえるよう 車窓を流れ…

  • 履き慣れてない靴のままで – 上田麗奈

    爪先立ちのたった数センチでも変わるって知っているのに靴が捩(よじ)れてしまうのが気になって見ようともしないでいた形ばかりに偏ってしまっていて履けなくなってしまうまで行きたい場所を見つけられないようにしてたのかも 何を大切に想っていたいのかで立ち止まることもわかってきたよ だからね、もうすこし自由に踊ってみよう自分の周りを見渡したら使い道のなかったクレヨンの色に気付いたりして今度はちゃんと踵(かかと…

  • とっておきの便箋 – 上田麗奈

    Dear少し照れくさいけど聞こえますか?私からあなたへ強くいられはしないと泣いた日を 思い出す ふと考えるんだ 選ばなかった未来もあったことそれでもじゃあ もう一度戻れるなら?同じ方を選ぶよ きっと私が私でいたい理由は目の前にある世界はこんなにも…どうか大切な人よ あなたもあなたでいてね途端 思わずこぼれたのは ah笑顔だったんだ ラララ… 言葉にしてゆけるまた会ったら何話そう?全部聞かせて あれ…

  • 金魚姫 – 上田麗奈

    自由に憧れたの 小さな箱の中で飛び込む 人の海はあらゆるすべてが 特別に見えた そっと触れる 未知の世界にまだ知らないわたしがいるきゅっと疼く この両足でもっとめぐりあいたくてまばゆさに 手を伸ばす まわりだした わたしだけのユートピアAh 呼吸も軽くなればほどくように ふっと今微笑みがこぼれ落ちてくねぇ わたしだけのユートピアAh ひらりと思いのまま泳ぎたいの 夢見たささやかな幸せを胸に 沈んで…

  • マイペース – 上田麗奈

    Dang Dang Dub-i 段々良いDang Dang Dub-i Dang Dang yeahDang Dang Dub-i 段々良い 雑踏に紛れてステップ踏んで私が私であること噛み締めた慣れない場所で 不安よりも先に期待弾む 進むたび I’ll be there 蕾がひらいた 誰にも縛られない今日路上に咲いた花も 昨日より輝く slow and steady毎日のスパイスは何気…

  • アンダンテ – 上田麗奈

    とっくにわかってるのに一言でいいのにためらってばかりもやもや 曇り空には 少しだけ厚着をして覆い隠した 不確定な感情論 迷路みたいな 街のざわめきの中やひとりの部屋で あの日のことが蘇る 目をつぶってもぼやけたまま 靄みたいでためいき、全部 飲み込んじゃう とっくにわかってるのに一言でいいのにためらってばかり駄目だなあ…ほんのちょっとだけ素直になるだけでいいのになんでこういじっぱりまた堂々巡りじゃ…

  • うつくしいひと – 上田麗奈

    綺麗なものでいたくて鏡の奥まで隠れた誰かと繋がっている感覚こわれそうに抱きしめて 夢のなか笑う姿はこどものままで描いていた色はどこへ消えたの いま透きとおっていく架空の星のように私輝けてもこぼれる欠片剥がれ落ちていく胸の空洞 誰も知らない 綺麗に飾った花の水の中は見えないものそこに映し出された自分を遠くから眺めている 留まれない硝子の階段を駆け昇る震える足のまま眩い方へ近づいていく いまは やがて…

  • デスコロール – 上田麗奈

    制御不能 ココロ模様am I alright? 誰もいない蕾に閉じ込めた パラドックス アクセス不能 やみくもで見えない未来 ねじれてく絶えなく交差する パラダイム もう何も信じない 希望もいらない探すほど散らばって 追いつけなくて 咲いてしまう 壊れそうなブラックデスコロール光のない 闇の中で アーカイブ不能 記憶から削除したい 洗いざらいヒラヒラ飛ぶだけの バタフライ もう何もいらない 言葉も…

  • わたしのままで – 上田麗奈

    涙がこぼれ落ちて空っぽになった瞳にたったひとつの星を灯すように見上げた 弱さを隠すたびに何をなくして何を手にした?もっと強い自分なら好きになれる気がして こんなにも濁ってしまう気持ちはきっと苦くても飲み干さなきゃいけないそう思っていたの 当たり前の日々はどこか馴染めなくて街の雑踏を抜けて立ち止まってるわたしは ねえわたしを まだ知りたい 継ぎ接ぎだらけ心は傷つくこと怖くて曖昧な返事を重ねるようにな…

  • アリアドネ – 上田麗奈

    さあごらん 幕が上がるよおいでませ 踊りましょうよ今宵集うは砂漠のすみ崩れかけた遺跡の中でサーカスが口を開いて待ち構えているでしょう 子供騙しのマスカレイドその場しのぎの影絵のよう見上げれば糸で吊られた哀れマリオネットよ 「おかしいわ なんで 胸がざわざわするの誰かがドンドンって 扉を叩きつけてくる…」 アリアドネ上手に笑えているかしら踊りつづける誰も皆名前をなくして彷徨うの仮面で隠して 緑色した…

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