三條正人
ひとりの札幌 – 三條正人
運命という名の 別れがなけりゃ
私はあなたの 妻でした
つらゝ斜めに 吹雪いて荒れて
ひとりの札幌 泣いている
凍れる夜です あなたに逢いたい
せつない契りを 交わした宿の
湯あがり化粧よ せせらぎよ
写真 いちまい はらりと落ちて
なみだのむこうに ゆれる顔
もつれた恋です あなたに逢いたい
根雪がとければ 季節もかわる
冬枯れアカシヤ 花が咲く
出来ることなら 許されるなら
ふたりの札幌 もう一度
こゝろの人です あなたに逢いたい
運命という名の 別れがなけりゃ
私はあなたの 妻でした
つらゝ斜めに 吹雪いて荒れて
ひとりの札幌 泣いている
凍れる夜です あなたに逢いたい
せつない契りを 交わした宿の
湯あがり化粧よ せせらぎよ
写真 いちまい はらりと落ちて
なみだのむこうに ゆれる顔
もつれた恋です あなたに逢いたい
根雪がとければ 季節もかわる
冬枯れアカシヤ 花が咲く
出来ることなら 許されるなら
ふたりの札幌 もう一度
こゝろの人です あなたに逢いたい
愛のためなら 散るのもおんな罪を背負って 生きるもおんなおんな 哀しい 一途な花にああ だれか… 愛をください愛がわたしの 生命ですつくす優しい 妻にもなれずま
小樽運河に 和服がにあう幸福でよかった こころのひとよあの日ふたりが 愛した町を君もたずねて 来たというああ 向き合ういとしさ なみだの瞳面影が重なる 小樽のめ
悪いひとです 妻あるあなたこんな逢いびき 教えたあなたかくれ湯のやど 湯あがり酒をふくめば燃える この胸よわたし一夜の ああ他人妻わざとひと汽車 遅れてついた山