三條正人
おんなの生命 – 三條正人
愛のためなら 散るのもおんな
罪を背負って 生きるもおんな
おんな 哀しい 一途な花に
ああ だれか… 愛をください
愛がわたしの 生命です
つくす優しい 妻にもなれず
まして賢い 母にもなれず
泣いて絆を 断ち切るつらさ
ああ きょうも… 夢を見ました
夢でわが子を 抱きました
落葉ころがす 木枯しだって
いつかわたしに 幸福はこぶ
耐えて 三百六十五日
ああ あなた… 春を待ちます
春の門出の 花吹雪
愛のためなら 散るのもおんな
罪を背負って 生きるもおんな
おんな 哀しい 一途な花に
ああ だれか… 愛をください
愛がわたしの 生命です
つくす優しい 妻にもなれず
まして賢い 母にもなれず
泣いて絆を 断ち切るつらさ
ああ きょうも… 夢を見ました
夢でわが子を 抱きました
落葉ころがす 木枯しだって
いつかわたしに 幸福はこぶ
耐えて 三百六十五日
ああ あなた… 春を待ちます
春の門出の 花吹雪
小樽運河に 和服がにあう幸福でよかった こころのひとよあの日ふたりが 愛した町を君もたずねて 来たというああ 向き合ういとしさ なみだの瞳面影が重なる 小樽のめ
悪いひとです 妻あるあなたこんな逢いびき 教えたあなたかくれ湯のやど 湯あがり酒をふくめば燃える この胸よわたし一夜の ああ他人妻わざとひと汽車 遅れてついた山
運命という名の 別れがなけりゃ私はあなたの 妻でしたつらゝ斜めに 吹雪いて荒れてひとりの札幌 泣いている凍れる夜です あなたに逢いたいせつない契りを 交わした宿