三条摩耶

城井慕情 – 三条摩耶

城井谷隠す 朝霧は
叶わぬ恋の 邪魔をする
郷(さと)の幸せ 私の願い
ふたりの契り つぎの世に
あぁ 逢いたい あぁ 逢えない
唐衣(からぎぬ)ぬらす なみだ雨

ほたる灯揺れる 城井の川
どこまで行(ゆ)けば また逢える
ながす笹舟 未練を乗せて
別離(ほど)けはしない 紅(あか)い糸(いと)
あぁ 逢いたい あぁ 逢えない
琴の音(ね)哀し 鶴姫(つる)の舞

紅葉(くれない)染まる 城井の山
伝えておくれ 渡り鳥
白い野薔薇(のいばら) 別れの花よ
面影消せぬ 遠灯かり
あぁ 逢いたい あぁ 逢えない
篠笛淋し 夜半(よわ)の月

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みやこ哀歌 – 三条摩耶

七尾七谷 七尾の龍に祈る雨乞い 末娘(むすめ)の願い田畑うるおい 救えるならばたとえ災い 降りかかろうと私行(ゆ)きます 小松が池に命を懸けた 銀の念珠(じゅず

湯の町みれん – 三条摩耶

赤い夕陽が 波間(なみま)に沈(しず)む雪のふるさと 湯の煙募(つの)る想いに 三味(しゃみ)の音(ね)聞けば枕(まくら)濡(ぬ)れます いで湯の宿で瀬波(せな

ソウルの雨 – 三条摩耶

はじめて会っても 懐(なつ)かしく涙の滲む 人でした私のこころの 哀しみをやさしく包む 人でした……雨 雨…… ソウルの雨きらいじゃないのに 別れた恋に街も泣い

ヨコハマ・レイニーブルー – 三条摩耶

通り雨です 元町あたり軒に駆け込む うしろ影どこか似たような あなたの背中追えば消えてく 雨の中あの夜も こんな夜街の灯りも せつなく 泣いてるみたいヨコハマ・

ソウルの恋 – 三条摩耶

アリラン アリラン アラリヨあなたが 好きでした…そして この街も別れを決めた日 ひとりで泣いたワインを含めば 尚更に…誰かに心が 傾きながらあなたは黙って 旅

高麗の月 – 三条摩耶

幾星霜(いくせいそう)の 世紀(じだい)を越えて月は見て来た… 宮女(くんにょ)の涙あゝ 人知れず 命の恋に堕(お)ちてく私は 罪ですか遠き祷(いの)りが 凍空

アリラン海峡 – 三条摩耶

暗くて深い 海峡はるか他国のひとに捧げた この愛ひとすじに引き返せない この恋なのになんで なんで 泣かすのよアリラン アリラン涙の海峡 船が往く結んだはずの 

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