ヤドランカ

誰かがサズを弾いていた – ヤドランカ

まあるい月を 乗せた船が
静かに川を 西へ行く
月はどこへ帰るのか
眠れぬ夜を 見つめながら
誰かがサズを 弾いていた

眠れ 眠れ 子羊たちよ
眠れ 眠れ 瞳を閉じて

旅から旅の物語
夢の中で 聴かせてあげる

心を指で たどってゆけば
囁くように 風が歌うよ
ラララ…

絹の道行く キャラバン
駱駝の背には 宝物
ルビー サファイア トルコ石
時に 素敵な歌までも

遥か砂漠の オアシスで
砂に咲いてる 君を見た
とてもかわいい 白い花
摘んで行こうか 行くまいか

花は小さく首を振る
遠くへ連れて 行かないで
せめて今夜は 愛の歌
あなたのために 歌いましょう

東の空に 朝が見えた
光の馬車で 翔けて来る
町に祈りの声響く
明けてく夜を 惜しむように
誰かがサズを 弾いていた…

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