夕べはちょいと飲みすぎた 目を覚ますともう夕暮れ時
仕事場があるマンションへ 俺はのろのろ出かけるぜ
ドアを開けるとアシスタントの
小僧どもがカリカリやっている
俺は自分のデスクに座り とりあえずまずは一服だ
灰皿の横に手紙が一通 送り主を見ると見覚えある名前
どっかのホステスだろうか 首をかしげて封を切る
-手紙-
ミドリカワさんお久しぶりです。
いやもう先生と呼ぶべきですね。
お姿いつもテレビや雑誌で拝見させていただいてます。
私のこと覚えてますか? 昔となりに住んでたガールです。
住所が変わったようなので、こちらにお手紙書いてます。
あの頃はまさか先生がこんな偉い漫画家さんに
なってしまうなんて…
しゃらくせえ なんなんだこの女は 俺を誰だと思ってんだ
「諸君あとは頼んだ 俺は出かけるぞ
しっかり働けよ サボると承知しねえぞ」
アシスタント達に俺は叫んで 夜の街へと繰り出した
人気の新着歌詞
熱海 – ミドリカワ書房 君は蜜柑の皮をむき 丸ごと一つ俺に手渡した窓の外は山と 空汽車は走る 体震わせて車内アナウンス そろそろ着く頃かバッグを肩にかけて 君が立ち上がる全部何もかも忘
また明日 – ミドリカワ書房 みみず嫌い 気持ち悪い なんで君は平気なのかほらもうまた パンツ出てる 早く直せ少し女らしくしなよ ちょい待って 鐘が鳴ってるほらね「赤とんぼ」のメロディー聴こ
はじめての合コン – ミドリカワ書房 明日合コンに行く事になった一人面子が足らなくなったとかで急遽私に白羽の矢が立てられた頗る憂鬱だ だったら断れば良いなのに私は承諾してしまった学生の分際で合コンに
こちょばしっこ – ミドリカワ書房 同じたんぽぽ組のノッポで目が細い明るい女の子だった僕は彼女といつも2人でこちょばし こちょばされ キャーキャー遊んだたまにお尻や太ももに触れてしまうときがありそ
君は僕のものだった – ミドリカワ書房 髪を短く切ったばかりの 君が笑う天ぷらそばを啜りながら 眼鏡が曇って真っ白け強い日差しの下で水着の 君が笑う子供のような体つきが 海へ走って行くいくつもの君を閉
片想われ – ミドリカワ書房 アーケードの入り口 いつもの通学路今朝も彼女は立っていた 恥ずかしそうに立っていた目が合うとぶるっと震えてたひとつ年下で バレー部の彼女いったい帰宅部の俺のどこ
銭湯の思い出 – ミドリカワ書房 湯船で僕らが騒いでいると いつもおじさんに怒鳴られた「うるせーなガキども!」坊主頭でプロレスラーみたいだったおじさんおじさんのでっかい背中には綺麗なカッコいい絵
グッドモーニング – ミドリカワ書房 同じ制服 同じような背格好バスの中 私だけ誰とも喋らないいじめられてる訳じゃないんだけど友達はほぼいない みんな馬鹿だからお日様が脳天直撃 今日も暑くなりそうだ
スカイツリー – ミドリカワ書房 毎日大きな橋を渡って 駅まで十分歩きます呆れる程に見晴らしが良くて 正直田舎くさいですスカイツリーが見えるのは少し いやだいぶ嬉しかった二人で一緒に見に行ったの
人間応援歌 – ミドリカワ書房 悲しくないのに悲しいふりをしなきゃいけない怒ってないのに怒ってるふりをしなきゃいけない嬉しくないのに嬉しいふりをしなきゃいけない面白くないのに面白いふりをしなき
旧江戸川 – ミドリカワ書房 学校をさぼった いつもの道を左にそれてなんとなくここまでやって来た土手を降りてみると 犬の散歩をしてるジジイいぶかしげにこっちを見てるけど 知るか傾斜に寝転ぶ
むなしい – ミドリカワ書房 ああ 貧乏は嫌だなあ破れた網戸 みすぼらしい ムカつくああ 貧乏は辛いなあ金さえあれば全てケリがつくのになんでなんで うちは貧乏なんだろう父ちゃん母ちゃん あん
ババアは嫌いさ – ミドリカワ書房 昨夜 君を抱いた 楽しい思い出が頭から 離れなくて 仕事にならないよ昨夜 君は言った 「あなたが最後の人」「綺麗だよ」 耳元で 僕は囁いたのさ死ぬまで 僕は君を
花火大会 – ミドリカワ書房 去年もこうして自転車またがりお前と二人 川っぺりの公園へ暑さはそれほど厳しくはなく人の流れに くっついて進んだっけビニールシート マズい広島焼きビールを片手に
エッチばっか – ミドリカワ書房 会ったらエッチばっかりするの遠距離恋愛ってこんなものなのかしらだってさ だってだってだってだって離ればなれなんだもん しょーがないじゃない私本来は こんなにお盛
すごいきらい – ミドリカワ書房 ムカつくとか 死んでほしいとか いつも思う いつもいつもバカにすんな 何様のつもり? いつも思う いつもいつもあいつのデカい手 右だけ長い爪あいつのクセっ毛 こ
トーキョー – ミドリカワ書房 我関せずな この空気感性に合ってる 最近思うトーキョー地下鉄の中 眼鏡はしない手には読み物 ひとりの世界トーキョー歩き煙草は 条例違反恥を知りなさい ここはみん
帰路 – ミドリカワ書房 東銀座駅に向かう地下道地べたにうなだれてるの寝てるの死んでるようにしか見えない人もいてそんな人らを僕らは極当たり前にやり過ごす やり過ごす全く見えてないという風