ファウストVIII世(子安武人)

白い月 – ファウストVIII世(子安武人)

闇の中に月は白く
時を止めて眠るかのように
長い夜も息をひそめ
遠く光る
まるで君の夢

ah- 壊れかけた この胸には
誰もかもが偽りに見えた
記憶だけをたぐり寄せて
ひとつひとつつなぐたび

二度とあの日は戻らない
君にはもう逢えない
思い知らされ 孤独の海で
愚かすぎる幻惑に呑まれた
愛だと信じて

ah- 闇の中を僕は歩く
時を止めて眠るかのように
長い夜も息をひそめ
君は僕を待つだろう

そしてあの日に戻れると
二人は微笑みあうと
ただそれだけに 救われたくて
誰のために命はあるのかに
気付けないまま

あの日には戻れない
それでも胸にはいつも
空にはいつも 輝きながら
誰のために命はあるのかを
君は白い月

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