空っぽの自分からの一手
スッカラカンでも生まれつき人間
いつもの喫茶店
進まぬペン先
アイスコーヒーの氷も溶けた昼下がり
空のコップ越しに
眺めた人たち
普通が何だか求める金魚のよう
人が言う「自分なり」
そんなもん偽りだろう
スポーツ新聞みたいに
オーバーな見出し
仏頂面した店員が
「何飲みますか」と聞いてきたって
ちょっと待ってくれ
空白のままで
残してるとこは
譲れない自分の
悪あがき
Oh どこに行けばいい
Oh 満ち足りた世界で
Oh 叫ぶ言葉も
見当たらない空のままで
Oh それでもチャチな理屈じゃ
Oh 収まんないから
Oh 今も探すよ
空の自分からのオフロード
ひたむきにやるほど
答えが遠ざかって
見えなくなるのは
コーラの泡のよう
だけどある日突然
コーヒーカップの上
真理を見たりする
伝えたいけれど
上手に喋れないのは
誤魔化せない気持ちが
あるから
Oh 何をすればいい
Oh 事足りた未来で
Oh 今も探すよ
空の自分からの一撃を
半日費やし書いたものも白紙に
一歩だけ進んでみてもまたふりだし
背番号10もらった日も
大学 過ぎ去った日も
全てが無駄じゃない
語り得ない宝物
確信がないと喋れないとか
そんなこと言ってたら
言葉はいつか滅びゆく運命に
でもってこの世界は静寂に
包まれ闇に追われ
あらゆる教養は川となり
もしそんな時がきても
自分は自分のことを
空っぽだと思うのだろうか
Oh どこに行けばいい
Oh 満ち足りた世界で
Oh 夢も理想も
見つからない空のままで
Oh それでも歩いてきた道が
Oh 自分を作りあげんだ
Oh もがき続けて
空の自分からのオフロード
失った声をただ待ってたい
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