パスピエ

  • メタ – パスピエ

    思いどおりではないけど進んではいるかな砂を掻いては泳ぐような速さで はじめましての今日に辿り着くまでは焦れた日差しもただ素肌に残して何度も何度も確かめながら ああ、等しく偏るこの世界で回り続けるメタフィクションああ、言葉ひとつ返せやしないけれどこぼれた手を繋いでひとごとだった 限りないと思ってもすぐ底が見えた渇いた喉に昨日が張り付いたまま 朝が来ない夜なら迎えに行くから行ったり来たりをいつか愛せる…

  • ニュータウン – パスピエ

    孤独を知るひとは満たされたい充足を知ってる愛を歌うひとは着飾らない強さをわかってる おいで ここは夢と現の境目おいで 誰も奪わないからないから 誰も 居ないから 頭は柔らかいほうがいいな固いと打たれやすい削れた山の上 丘になってビルが建った たとえば どこで何を失くそうと僕は気づかない 君は知らない同じ時間を違う場所に居て違う場所で見てしまうから 駅に行く途中 空き地ができたでも何があったか思い出…

  • 獏 – パスピエ

    夢を食べ揺さぶれ 膜の外へたぶん、たぶん唱え続けてる時の上くるっと回ったら結ぶひとつだけ確かなのは未来の不確かさで それだけで 吸い殻 空が煙くて今にも降ってきそうそっと掬えば隙間から落ちて彼女はもういないよう 忘れようとしてた忘れられないこと心 かすかな匂いを辿る生き物 夢を食べて育て 酔いしれてさたぶん、ある 鳴り続けてる左胸 人なつこいこの悪夢雲が切れ何が見えた?届かない虚しさか それだけが…

  • ならすならせば – パスピエ

    片っぽで揺れる靴下つがいのスズメが電信柱空っぽのままでわたしは駆け出す団扇を背中にさして とっぷりとっぷりと仰ぐ鉄塔がゆっくりゆっくりと傾いてくところ 悪戯な拠り所消えちゃいたくなるのです とんがった心もならすならすならすならせばまあるい景色に込めたやわらかな羽をちぎる感触だ頭の片隅でしれっとやっちゃった頭の片隅を満たしてくれないかな もうすぐで三時のおやつはカゴの中でじっとしていました空っぽの炊…

  • 嬉しいことも悲しいことも – パスピエ

    嬉しいことも少し悲しいことも悪い夢ならいつか話せるさ世界の外で僕らは出会えるだろうどんなありがちなことも特別 どこへでも行ける君が選ぶ場所には意味がある 今日はどうだいくぐり抜けた夜の向こう 嬉しいことも少し悲しいことも悪い夢ならとけて流れるさ僕らは選ぶそれとも選ばれてる霞む岸辺にいつか着けそう 目を凝らし「らしさ」求めてるあまりに不自然でそれもアイロニーしかめ面の鏡の人 どこかで掛けちがえたボタ…

  • GOKKO – パスピエ

    土に還る逃避行 後付けした解釈予定調和で決まるタフな世界観 想定外 常時多忙 週2の半生コンプライアンス監視されちゃって人ちがいだ どんくらい丁寧にやったって伝わらないよああ、オブラート剥がしてドンクライベイベー笑ってしまいそうだけどまだでたらめを愛してる 空に届く電波塔 赤字だって覚悟よ待機中ぐるぐると急がば回れ 敵か味方か正義とか悪だとか知られざる内情とデザインの果て演じ切る役目確信の果て笑わ…

  • 化石のうた – パスピエ

    高鳴りの夜だ 溶けたアスファルトが死ぬまで 死ぬまで踊り狂ってるのさ目が回るようだ 火花散らしながら進化の前まで戻ってみたいそして初めてに出会いたい 知らない声で空が鳴くころまだここに秘密が棲んでる意識の外で時が流れてはめくるめくその姿を見せるの 灼熱の夜だ 濡れた肌と肌がざわめく きらめくみんなが狂ってるのさ全部あることが 全部ないことへと転がり落ちてくカーニバル掻き分けて帰るべき場所へと 夜の…

  • 四月のカーテン – パスピエ

    とりとめのない言葉のようにかりそめでいる気はないのに朝は街は続いてく鍵はそっとポストに入れとくねあ、帰りの電車代持ってないや 二駅くらいいけるか朝が街が続いてるなら線路沿いをゆっくり行こう そして減らしていく残りの時間を死ぬまでこんなふうなのかな なら笑えるけど 今は泣きたいだけ ただ泣いていたいだけ簡単に言えるけど楽じゃないよな試される毎日 削られる間にまあるく小さくなりながらいつか消えてしまう…

  • 発色 – パスピエ

    今を重ねて 過去も重ねて周回遅れ それでも会えたオーケイ君は嘘つき それとも不思議棘があったって花が咲くなら ねえ、呆れるほど飽きるほどに 壊して作ろうよ延長線上 まだまだ 駆け抜けて見えた色違いの昨日同じ時同じ言葉 口にするたび近づいていくみたいだねまだ完璧じゃない形へ 濡れたアスファルトで 歩くたび跳ねたオレンジ色は 飛び散った果実みたい 叩けば出るわ 嘘が埃が探り合うなんて お門違いだ ねえ…

  • cube – パスピエ

    なにそれ期待はずれ笑っているの 違うよもしもなんて考えてた雨が撫でた街の色が濃くなる水たまりが飛び散る それはぱっと見えたときめき 暗がり新しい霹靂 うるさく輝いてるんだ一人ひとつ ふたつで動かすそんな忙しない生活を吸い込むから 乗り換え駅じゃ迷うしここはどこだ 矢印GPSに嫌われてる見た目よりも純粋だよでもたぶん大した理由じゃない それはぱっと見えたときめき 取り合い新しい霹靂 うるさく輝いてる…

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