ハルカトミユキ

夏にだまされて – ハルカトミユキ

真夜中の風が鼻に触れて 泣きそうになるのは
寂しさのカケラが夏の中に 紛れ込んでいるから
永遠みたいな顔した季節が サヨナラも言わず気配を残して
どうか一人私を置いていかないで

うだるような空気 ベランダには遠い日の抜け殻
どんな言葉かき集めてみても心は表せない
正しいことなど今は言わないで
嘘でもいいから信じさせていて
あなたのその無責任な笑顔だけ

張り裂けそうな真夏の夜に サンダルのままで駆け出して
あなたの胸に飛び込んでみたい 流れる汗も構わずに
無邪気すぎる夏に騙されて あなたが笑ってくれたら
あともう少しだけ 二人の今日よ終わらないで

届かないままで消えていった 淡い星のように
いくつもの願いが夏の空に 漂い続けてる
眠れない夜に薬はいらない 夢でもいいから信じさせていて
あなたのその下手くそな優しさだけ

はち切れそうな真夏の夜に Tシャツのままで飛び出して
どこか遠くへとさらって欲しい あなたが同じ気持ちなら
走り去ってく夏に騙されて 今を愛してしまいたい
呼吸さえ忘れて輝く今日よ終わらないで

(眠れない夜に薬はいらない 昨日はいらない 明日もいらない
正しいことなど今は言わないで 嘘でもいいから 夢でもいいから)

張り裂けそうな真夏の夜に サンダルのままで駆け出して
あなたの胸に飛び込んでみたい 流れる汗も構わずに
無邪気すぎる夏に騙されて あなたが笑ってくれたら
あともう少しだけ 二人の今日よ終わらないで
呼吸さえ忘れて輝く今日よ終わらないで

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