ツヅリ・ヅクリ

  • 青い絵の具 – ツヅリ・ヅクリ

    目を閉じて そっとあの思い出の教室の戸を開けてみよう大好きな友達の声 胸に染み込んで消えていく広い教室の角で 黙々と君は絵を描いているもう壊れないようにそっと 私は君を眺めている 戻れないあの日々に君だけが今もいるね 君が消えた後の世界 私の心に穴が空いた君の好きだった青い絵の具も 此処では色褪せてしまうよ 君に助言をした周りは 心の闇を見て見ぬふりして仕方ないと思った私も 同じ十字架を背負ってい…

  • 去りゆく四季 – ツヅリ・ヅクリ

    咲いた花びらを数えながらあなたとの日々を振り返っています風にさらわれ散る ひらひらともう戻れないあの春の日 「突き抜けるほどに遠く感じます 青空もあなたのことも」そっとつぶやいた 聞こえないほどにあれほど見えていた あなたの心が 私なぜ見えなくなったのその答えが今もまだわからない あの日嬉しかった言葉が今痛むのはなぜ? 満天の星空に咲き乱れる遅れて響く音に まぶた震えます夜空に咲く花びら はらはら…

  • むげん世界 – ツヅリ・ヅクリ

    耳に残ったメロディー 漣のような君の声僕は口ずさんでいる あのうたかたの日々をセピア色の海岸に もう君は居ないけれど 僕は愛を知ったよ 古いファイルの中 手を振っている君の照れ顔が砂粒だらけだもう僕には 払えないけれどそれでも本当に 心に君しか居ないよ 奏 君の残響を 僕は追いかけて走る時を止めて 美しいものはすぐに消えてしまうから 何気ない日常の 何を溢していただろう心重ねた君の音が 聴こえなく…

  • 今日僕らは越えていこう – ツヅリ・ヅクリ

    標識も信号も見えない暗闇を歩いた花の匂いも 色もなくて信じたい事 それを見つけられずにいたあの頃臆病で誰かを傷つけていった 君の言葉が僕を変えたよ恐れという黒い呪いが溶けた気がした 今日僕らは越えていこう こんな疑いの先へ雨に打たれた昨日よりも 今日がいいよ僕が見つけたのはきっと 答えじゃないけど大事なもの悲しい時は 君の名前 呼ぶよ 呼ぶよ 奪い合いや勝ち負けじゃ 本当の安らぎはなくて分け合える…

  • 僕の意味、君の意味 – ツヅリ・ヅクリ

    ゆらゆら いつまで経っても危うし まるで少年少女 走れ走れ 僕の鼓動が夜の直線駆け抜けていくよ信号はもう意味がない流れ流る 風に逆らい 僕は僕のやりたいようにするよ引き止めないで 今日は 嗚呼、月光日和嗚呼、花の香り嗚呼、立ち込めてもっと遠くの 透き通る世界へ ゆらゆら いつまで経っても危うし まるで少年少女何処にも染まれない 情けない日々もつらつらと 諦めないで 言葉にしていくさ僕を望む場所はあ…

  • コスモス色のまち – ツヅリ・ヅクリ

    僕は今も不思議なんだ 大人は外見で物を見て一方的に値踏みする事の何が面白いんだ傷つけられない為の盾が いつしか突き落とす武器になりそれすら気づけない大人になるなら もう大人は辞めてしまおう 風はもう冷たいけど ペダルを漕いでコスモス色のまちまで行こうよ ただいま ただいま あの日の僕らよ純粋だった君は 笑っているかなただいま ただいま 返事は無いまままだ其処でコスモスは揺れていた ずっと抱えている…

  • ミルク – ツヅリ・ヅクリ

    白い月に爪を立てて 落ちて来いと 見上げているの真っ白なミルクのような光で 心の渇きを止めて下さい 聞こえぬ響かぬ お釈迦様が溜め息を落とす地上には色取り取りの珍なる物 溢れて褪せていくハイテクノロジーは コンプレックスの裏返しでしょうか私達は 今も 何かが欠けている 白い月に爪を立てて 落ちて来いと 見上げていた昔を私達はいつまで経っても 心の何処かで 憶えているのでしょう 弱虫 たくまし 儚き…

  • ウサギのワルツ – ツヅリ・ヅクリ

    ようこそ ウサギのワルツ踊りにきたんだね赤い目が通行証 お疲れ様緑の杜では 呼吸は深く落ちていくように さあ踊ろう Freundliche Weltいつも傍にあるおとぎ話Freundliche Welt君を守る 杜になる ようこそ 狼の唄 歌いにきたんだね押し殺した声 そっと空気に溶かそう柔らかい草も木も 自由に歌うわもつれた言葉捨てて さあ行こうか Freundliche Welt自分の心を解き…

  • あなた – ツヅリ・ヅクリ

    あなたの他にはいらない あなたのことを懐かしいと そう思ったのは何故なんだろうあれからもう幾年も 経っても ふとまだ思い出すよ 夕焼けに焦げたような 電線だらけの影絵の街何故か泣きそうで 今更早く会いたくなる 私は 此処まで歩いてくるのに どれだけ遠回りしてしまったんだろうあなたと繋いでいる この左手と右手 帰る場所をやっと見つけたあなたの他にはいらない 小さい頃 後ろを歩いた お兄ちゃんみたいに…

  • 春雷 – ツヅリ・ヅクリ

    ねずみ色 取り巻く雲よ 嗚呼 真実を隠し続けて恋は盲目というけれど 悲しいことは見えない方がいい 織り成される鮮やかな夢の世界 逃げ込むの貴方の暗い罪に 心が呑み込まれるから 嘘で守って 嘘で守って やりきれない悲しみの刃から傷ついていても 離れられずに 溺れていたのもしも あの時貴方の過去を聞かなければ 今も寄り添っていたのにもう元には戻れない 春雷が春を焼いていく 私に咲いた春を焼いていく唇を…

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