タテタカコ

えのぐ – タテタカコ

あの人のようになりたくないわ
そう言って私は今すでに
プライドに固めたその人に
なってしまったと気づいて

正しい自分を、自分だけを
見てきたはずのこの帰路にて
ご想像を絶するほどに今
偏る小さな石になった

溶かして、溶かしてしまいたい
今すぐに、なんとかして

憎んだり病んだりしてみたり
わめいたり裂いたりしたけど
あの人のせいだと決めつけて
逃げていたんだと気づいて

乾いてしまった絵の具たちを
少しずつ指で溶かしていく
混ざり合いたいと思う
混ざり合いたいと思う

溶かして、溶かしてしまいたい
今すぐに なんとかして

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宝石 – タテタカコ

真夜中の空に問いかけてみてもただ星が輝くだけ心から溶けだした黒い湖へと流されていくだけもう一度天使はボクにふりむくかい?僕の心で水浴びをするかい?やがてくる冬の

春風 – タテタカコ

雨上がりの午後に 玉川沿いの どろんこ道を歩く誰かの足あとが 同じところへ向かっている細い階段を 少しおりたら 水の流れがきこえてくる大きなコイが泳いでいる 狭

フルサト – タテタカコ

声ヲ合ワセテ マネテミマショウアノ人ノ歌ガ 絶タレル前ニサンゴノ花ガ 口ズサム園流レユク時ヲ 刻ム勇士夢ニ浮カレテ アナタハ帰ラン夢ニ吹カレテ イズコヘ果テナク

反抗期 – タテタカコ

やけくそみたいな 夕焼けの下君と帰る蛙の歌を 歌うにはちょっと時間が早すぎるかなかわりばんこで ブランコこいでる 音だけこの世はとても 汚いんだよ知ったかぶりな

霧 – タテタカコ

こちらは清い霧が降って欲しい あちらへ渡る桟橋かけて雲行き眉間に関わる人達 揺りかごへ帰る時は告げる柱に繋いだままの足が 生きては?死んでは?と囁いて数え唄おぼ

証明 – タテタカコ

夜を告げる 犬が鳴いたぼくは不ふちらいに広い道路を思い浮かべ静かにそれを待つ 湯船の中でくつずれした足を 片っぽだけ上げて吸う 吐くぼくの証明を 今すぐ明かして

しあわせのうた – タテタカコ

しあわせのうたをしあわせのうたを君が笑うまで歌をうたいましょうしあわせのうたをしあわせのうたをあなたに届くまで歌い続けましょうこの歌をうたえるのはしあわせだと感

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He/] – タテタカコ

目の前にはもう かけまわる幻目をふせていたけど 涙の海になる?つないだ手と手から 棘が生えぬように足をとられていく 歩く砂の上で『叶わぬ過去』の昔話は始まるのだ

冒涜 – タテタカコ

死にたい死にたい唱えていたら本当に死にたくなるだろう悔しい悔しい引きずり歩く憎しみだけが育っていた汚い汚い汚れが取れない自分を嫌いになるだろうわかりますわかりま

人の住む街 – タテタカコ

人の住む街 街に住む人見知らぬ顔 見慣れぬ空人の住む街 街に住む人魅せられて ここに来たから君は今日も この街の中僕は今日だけ この街の中人の住む街 街に住む人

ダラケ – タテタカコ

灰だらけ 灰だらけ 「自由になって」灰だらけ 灰だらけ 「アナタだけ」うそだらけ うそだらけ「誘われて」うそだらけ うそだらけ「この世だけ」クズバコに 落ちてい

敗者復活 – タテタカコ

ぼくにはぼくがないぼくだけが抜け落ちぼくにはぼくがないまだ見えてない空から落ちてきたぼくはそっといてつくため息飲み込んで白い息吐いた今更こんなこと今更言うようだ

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あした ぼくは どこへ行こうかあした ぼくは どこかへ行きたいもしも ぼくが 帰ってこなくともあした ぼくは どこかへ行きたいあした 僕に 朝はまたくるあした 

夕立 – タテタカコ

鳴かないように 響かないように悪魔は声をひそめ 肩のあたりに手をやった包みこまれた 刃ものは鈍くこのもうろうとした行き先に誰もいませんようにそつなくふるまうには

ワスレナグサ – タテタカコ

やさしさに ゆれる風 こぼれてゆく三日月に ほほえんで 手を振るだけまあるい橋 けもの道 別れたまま踏みしめた 土の香りを 忘れまいと過ちはの疾うの昔にあり行く

眠りつくまで – タテタカコ

やさしいうたよ あの子の夜に 届けておくれ 眠りつくまで小さな星が チリンと揺れる 灯しておくれ 眠りつくまで涙がひとつまたひとつ 零れてしまう長い夜うちよす波

innocence – タテタカコ

ただ望みを託し祈る 命の手綱 たぐれたぐれ引き寄せてまだ願いは途切れない 刃を磨け 刻め刻め突き刺して今汚れた腕を掴む 幼き両手 止めて止めて踏まないでただ選べ

帰路 – タテタカコ

昇る太陽が昇る 君にも僕にもけれど何か違う 君と僕はうまく言えないけど それがいいのかなだから今日も同じ空を見てる「幸せは比べたら見えないよ」って笑う君大人にな

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