ジュディ・オング

夜がクスクス – ジュディ・オング

何となくつまらない雨の夜は
鏡の中で私の過去がクスクスと笑うのよ
しかたなく電話でもかけてみたり
とりとめもなく
あいつをなじり時を埋めるの
そうよ ほれていたわ
本気だったわ
肌を通りすぎる奇蹟をみたの
別れの言葉 上手に言える奴だから
旅なれた小鳥のように
もどって来るのかしら

情無しの馬鹿野郎死んじまえと
子供の頃にしたよに私メソメソと泣いてみた
両足にからみつく落葉踏んで
涙のあとを
かくしてそしてひとり歩くの
そうよ すがりついて
泣けばいいのに
こころ半分でも倖せかもね
つくろいながら生きる事も出来るけど
愛されたいと願う
女になりたいから

いいじゃないあいつだってひとりぼっち
港を船が出る時たしか
ボソボソと言ってたわ
行きつけのスナックの弾き語りが
あんたに似合う
唄だといってきかせるブルース
そうよ あいつだけが
男じゃないと
息のもれる笛を口でふいた
夕日に映える海に両手をかざして
悲劇のラストシーン
演じてみようかしら

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