シモンズ

熊野路ひとり – シモンズ

旅に出てみて 思いだした
風に匂いが あることを
空が見えないほどの
杉の木立ちをぬけて
つり橋渡れば
みどり色した 熊野の雨は
僕の足から 降るのです
わけてあげたい あなたにも
忘れかけてた やさしさを

別にあしたの あてはないが
船で瀞峡(とろきょう) 上ろうか
ひとりひなびた宿で
妙に眠れぬままに
あれこれ思えば
みどり色した 熊野の雨が
僕の心に 降るのです
わけてあげたい あなたにも
忘れかけてた かなしみを

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恋人もいないのに 薔薇の花束抱いていそいそ出かけて 行きました空はいつになく 青く澄んで思わず泣きたく なるのです恋人もいないのに 薔薇の花束抱いてこれからいっ

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春はかげろう麦畑夏はひでりのせみしぐれ秋はおまつり笛太鼓冬はよなべのいろりばたあの人にふるさとを見せてあげたいのあの人はふるさとのない人だから春はなの花あげひば

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