クミコ with 風街レビュー

砂時計 – クミコ with 風街レビュー

海鳴りのもっと深くで
人魚たち 泣いてるみたい
無理やりに鋏(はさみ)で切った
愛だから逆に縺(もつ)れる

運命(うんめい)を遮(さえぎ)りたくて
出した手がもう折れそうで
ほら雨が雪になりそう
泣き言(ごと)は喉(のど)で封(ふう)じた

砂時計 身体(からだ)ごと
心ごと砕(くだ)けてく
砂時計 手にのせた
人生が人生が零(こぼ)れてく

海鳴(うみな)りのもっと深くで
人魚たち 泣いてるみたい

定期入れ 家族の写真
男の子 生(い)き写(うつ)しだね
人のこと不幸に落とし
幸福(しあわせ)になれないでしょう

傘(かさ)たたみ孤独を切って
荒海(あらなみ)を背にたたずめば
波しぶき 無数(むすう)の蝶(ちょう)が
慰(なぐさ)めの白を散らすの

砂時計 30秒
動かずに見つめてて
その瞳(ひとみ) 一生の
思い出に思い出にしたいから

砂時計 日々は砂
指を洩(も)れさらさらと
砂時計 掴(つか)んでた
人生が人生が零(こぼ)れてく

海鳴(うみな)りのもっと深くで
人魚たち 泣いてるみたい

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