カタソビ

おやじの唄 – カタソビ

くたびれたスーツを着こなし
きつめに結んだネクタイをとりあえず緩める
満員電車に押し潰されて隣には派手な女
きつめな香水の匂いが移る

さびれた行きつけの店
愛想の悪いあの主人になんだか会いたいな
興味ないくらいが丁度いいきっと虚しくなるだけ
うまい酒とつまみがあればいい

疲れた体に沁みるレモンもいいけど
3:7黄金比率のハイボールも捨てがたいよな
悩んでみたところで
結局いつも最初に頼んでしまうのは
安定の喉越しビターなアイツなんだよな
今夜は飲みに行こう

気だるげな若者引き連れて
鬱陶しい先輩の役も俺の仕事さ
愚痴悩み不満だらけの顔で酒を注ぐ新入社員
それに応える俺の顔も大差ない

小洒落た駅近くの店
愛想のいい笑顔のねぇちゃん目当ての客
なんだか落ち着かない空間に慣れない酒の味
何度も腕時計の針を確認する

甘ったるいカシオレにカルーア
サングリアなんて聞きなれない横文字ばかりが並ぶ
気取って見たところで
結局つも最後に戻りたくなるのは
麦の香りと白い泡のあいつなのさ
もう一軒飲みに行こう一人で

あぁもう嫌になっちゃうよなこんな世界
何のために存在してるの
あぁそんな時もあるけどさ
まぁあ、いいじゃないって酒飲んで笑っていよう

疲れた体に沁みるレモンもいいけど
3:7黄金比率のハイボールも捨てがたいよな
悩んでみたところで
結局いつも最初に頼んでしまうのは
安定の喉越しビターなあいつなんだよな
今夜は飲みに行こう 早めに帰り支度してさ
今夜は飲みに行こう 今夜も飲みに行こう

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