みゆはん

鳴り止まない着信音の中で – みゆはん

身体はとっくに限界なのに
ねぇ、なんで私はまだ生きているの
薬をかき混ぜる水の音
絡みついたものが溶けていく

雲の中に入っていくような
天と地の境目
起こさないでね もう疲れたから

ああ、なんて弱くて儚い生き物だ
もう私の名前は呼ばれない
さよなら 何もかもさよなら

一人でこもったカラオケボックス
それが私の最後の舞台
2杯目のドリンクを頼んで
あなたに最後の電話をかけた

鳴り止まない着信の中
全てを飲み干した
遠くなる意識の中
最後に聴いた電子音

ああ、泣いて叫んで苦しみ続けても
もう私のことに気づかないなら
さよなら 何もかもさよなら

誰かに助けてほしくて
何百回何千回もがいたんだっけな
居場所がないからこれから
探しに行くだけ 素敵なことでしょ?

なんて弱くて儚い生き物だ
もう私の名前は呼ばれない
さよなら 何もかもさよなら

ああ、泣いて叫んで苦しみ続けても
もう私のことに気づかないなら
さよなら 何もかもさよなら

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