脚を絡めとる 見えない枷(かせ)
歩む爪先 迷わせる
低くわだかまる 暗い翳(かげ)は
澱んだ雲のよう
耳に突き刺さる 言葉の棘
かき消すたび 繰り返す
鈍く胸を刺す 記憶はまだ
刃をなくさない
止まない雨に 閉ざされて
泥濘(ぬかるみ)の中 喘いでも
その目に今強く描き出して
消せない心の色
もっと高く どこまでも高く
ひろがる空の あの青へ
心の奥 刻んだ望みを
果てない空に 解き放つ
もっと遠く どこまでも遠く
導く風の 呼ぶままに
胸に描く 白銀の翼は
千の傷跡も 超えると信じて
幾度のばしても 届かぬ腕
求める程 遠ざかる
答えの見えない 迷路の中
孤独に立ちすくむ
心に固く 抱きしめた
ただひとつの 強い願い
その願いが君を傷つけても
手放さないで
君が選んだ希望(ゆめ)を
どんなに深い 暗がりの底で
腐蝕の雨に 穿(うが)たれて
羽は破れ 凍えるときにも
心の闇に 沈まずに
もっと高く どこまでも高く
まばゆい空の あの青へ
いつかきっと 辿り着く きっと
果てない空の その先へ
嘆きも過ちも絶望も
希望に 変えてゆけるなら
心の空 展(ひら)かれた翼は
自分さえいつか 超えると信じて
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