のうじょうりえ

  • 忘れないで – のうじょうりえ

    夜の公園サッカーボール一つぽつんと どうしたのか置いていかれたのか、と考えたら自分のことも心配になった 上には上がいて周りと比べる事もやめられないくよくよして思うようにできないこのままじゃダメだ 分かってはいるけれど 風に吹かれたサッカーボール 転がっていってしまった動きだすことは少しの力があれば出来るのかもしれない ゆっくりでも動ければ前に進んでいける踏み出すだけ、とりあえずでも良いから歩いてみ…

  • 当たり前な歌 – のうじょうりえ

    明日になったら核ミサイルが飛んでくるなら今日は君の顔を見て眠ろう ただシンプルに幸せと手を離さずにいられるようにそうするにはここはぎゅうぎゅう詰めで入る隙もなくなりそうなんだ あなたが心から幸せになれるように胸を張って幸せなんだと聞かせてみせてよそうすればこの心もきっと少しは満たされるのでしょう 明日になったらあの星が降ってくるなら今日は君とまだ空にいるあの星を見よう ただシンプルに幸せと手を離さ…

  • 人間らしい暮らし – のうじょうりえ

    誰かが言っていた人間らしい暮らしとは正しく生きる事だと人には人の正しさがそれぞれあるから暮らしは誰のものにもできない あの子が聞いたらまた嫌われちゃうなでもね、わたしだってあの子の言うことは好きじゃないの 丁寧な暮らしなんてこれっぽっちもしたくないが人間らしく暮らしたい人間らしい暮らしがしたいそれでいいんじゃないそれがいいんじゃないかこれだけあればいい君さえいればいい 嫌われる人には嫌われてしまう…

  • 春の日に – のうじょうりえ

    いつのまにか大切だった事も大好きだった事も忘れてしまうのかもしれない 先の事なんて分からない桜の木だから春に桜が咲くのだろうとそれも今は多分としか言えないわたしはまだ早い春の雨 らしくない見た目になった夏も秋も冬も誰かがその「多分」を待っていた 確実な事はきっとない絶対も永遠も約束できないここまでと決めて絶望して終わらせてしまうのは君の勝手だ 梅の花が先に咲いたって焦ることはないはずだよまだいける…

  • 高円寺にいたら売れないとか – のうじょうりえ

    高円寺にいたら売れないとかいうけれど 路上ライブでカバーはやらないそんなに器用になれないから自分の歌で食えなくなったら大人しくバイトする とはいえ迷子になったりして今では人が好きかも分からないけど自分が救われた音楽で今度はあなたを支えられるようにとはずっと思ってる 傘を忘れたあなたの雨宿りになるようにギターを弾いている待ち合わせの時間潰しになるように高架下から歌っている みんな世界の中心みたいな顔…

  • モンスター – のうじょうりえ

    部屋に住むモンスター同居して4年程何度引っ越しても絶対についてくる忙しいとすぐに散らかすしいい加減いい子にして欲しいけど4歳の君は分かってくれないみたい モンスター 部屋に住む僕は君が苦手だそんな風にされたら逃げてしまいそうだよ 部屋に住むモンスターものすごく美人だったらなそしたら毎日早く帰る君を想像しながら生活してみる残念ながらその姿は僕には見えないから 目に見えたら形になったら君のせいにできる…

  • 3343 – のうじょうりえ

    片方の目だけじゃ隠れてしまうのに両方の目があれば分かることもあるんだね どうでもいいと言いながら引きずって気付かないフリもできない考え過ぎだと馬鹿にする笑顔の横に君の涙は同席して 君のさみしさと僕のさみしさ合わせしあわせになれるかな計算式を知らない僕らは寄ってたかって解こうとしたけれど答え合わせできずじまい 片方の靴だけじゃうまく歩けない両方の靴があれば同じ高さで歩けるね お互いの違いを知りたくて…

  • アスファルトの蝉 – のうじょうりえ

    あの言葉を 刺さる棘を痛い 痛い 心に突き刺さる思わず俯く夏のアスファルト茹だる暑さと冷たく 冷たく 横たわる蝉を見て足を止める 生きてゆくことは思っていたよりも辛いこと蝉のようにあのアスファルトで眠り楽になれたなら 悲しいのは君のせい悔しいのは君のせい誰かのせいにしたいんだそれが1番楽だから あの言葉は刺さったままでうるさい うるさい 蝉の声と共に耳を塞ぐ 辛いことから逃げて何にも感じなくなった…

  • 日曜日の憂鬱 – のうじょうりえ

    明日は仕事に行かなくちゃ日曜日が来た来たと思ったら終わるんだろう時間の流れは早い1日の予定を立てようかいやなんとなく過ごそうかひとまず携帯を見てみよう やっぱりいないどこにもいない数字の中にあなたはいないじゃあ忘れて1日の予定を立てようかいやなんとなく過ごそうか いつでもあなたが入り込めるように さん付けも敬語もまだ抜けない日曜日が来た「今日こそは」の何週目だろう気にしないでいられるのなら言われな…

  • 魔法使い – のうじょうりえ

    書きたい時にボールペンは見付からない欲しい時に探し物は見付からない会いたい時あの人はここにいない全部わたしの独り言残ったコーヒーさっきより飲み辛い 君は優しい人だから魔法であり呪文である言葉あなたは魔法使い本当は尋ねてみたかった飴はもう全部食べてしまったの残ったコーヒー 誰のせい飲み辛くなったのは 消したい時に消しゴムは見付からない忘れた頃に探し物は見付かり甘えたい時もう雨は降ってこない全部わたし…

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