なぎら健壱

四月十日の詩(デン助劇団に捧げる唄) – なぎら健壱

階段を一歩一歩上る
それも 今日で終る
ああ 浅草の灯が消える
今日で すべてが終る

暗い足音が唄う
足音に涙が光る
ああ 浅草の灯が消える
今日で すべてが終る

歴史が目の前に浮かぶ
歴史に想い出が唄う
想い出に笑い声がひびく
それも 今日で終る

客席から声がかかる
その声に涙が浮かぶ
デンさん あんたのいない浅草にゃ
おいら あしたからこないよって

最後の笑い声ひびく
笑う声に昨日が映る
ああ 浅草の灯が消える
今日で すべてが終る

階段を一歩一歩上る
それも 今日で終る
ああ 浅草の灯が消える
今日で すべてが終る

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教訓II – なぎら健壱

いもちゅうは六十度 ジンは四十度だから悪酔を しないようにねあわてるとついふらふらと 飲み屋のためなどになりますよ青くなって もどしなさいはきなさい あげなさい

エンディング−街の風になって− – なぎら健壱

誰でも暗い陰をせおって生きてるんだね僕だけが めそめそしてたら君らにとても悪いからそろそろ時間が来たまた 僕は街の風になって

明日があるさ – なぎら健壱

くよくよするなよ くよくよするなよくよくよするなんて いつまでも若いものがとにかく酒はいい とにかく酒はいい悲しいこともわすれるし苦しいこともわすれるし昨日まで

地の果て四畳半 – なぎら健壱

ここは地の果て四畳半さすらうボロボロがねている所ここはこの世の果て四畳半死んでるこの私のねている所明日になりゃ 借金取りでもやってきてさガタピシのドアをたたくだ

泣いてたまるか – なぎら健壱

天が泣いたら 雨になる山が泣くときゃ 水がでる俺が泣いても なんにも出ない意地が なみだを 泣いて泣いてたまるかよ通せんば海はなみだの 貯金箱川はなみだの 通り

風の便りじゃ – なぎら健壱

みなとの見える丘にたって 風のうたを聞いて風のたよりじゃ 風のたよりじゃみなとの見える町に おまえがいるとおまえがいると そんな風に聞いたでもおまえのことだから

ガソリンとマッチ – なぎら健壱

目先のことを気にかけて目先のことが全てと思い考えることすら今はもう忘れ今日の上に僕がいる昨日と今日のあいだにまだ大きな望みがあるさそしてまた僕は腰を上げるだろう

流行ものには目がないわ – なぎら健壱

短かびのパンタロンそれに 不にあいなハイヒール大きいだけがとりえのチョウネクタイアメ横で買ったラメのシャツ土方まる出しのニッカ・ボッカしま馬みたいなハイソックス

また淋しくなるね – なぎら健壱

この時期 楽しくやろうじゃないか彼女と手をつないでみてさ彼女の笑顔にこたえて楽しくやろうじゃないか一人ぼっちの夜はつらいからせめて今日だけでもこの時期 楽しくや

朝日楼 – なぎら健壱

ニューオリンズに女郎屋がある人呼んで朝日楼たくさんの女が身をくずしそうさ あたいも そのひとりさかあちゃんの云うこときいてたら今頃は普通の女それが若気のいたりで

この僕は – なぎら健壱

この僕は冷たくなっちまったよ取り返しもつかなくなっちまったよこのあんたも よごれちまったよもちろん 取り返しもつかなくなっちまったよ死んでさ 花が咲くものならば

イントロ−街の風になって− – なぎら健壱

思い出もなにもなくなって僕は街の風になって街から街をヒューヒューとまた かえればと思うから誰でも暗い陰をせおって生きてるんだね僕だけが めそめそしてたら君らにと

遥かな町 – なぎら健壱

ひとり 町の外れ歩いてる昔のようにすべて 時の中に眠ってる遥かな夢が空が見えぬ なげいてみるが誰も言葉 返して来ぬがひとり 生まれた町歩いてる子供のように人は 

万年床 – なぎら健壱

ここに一人の ぶしょう者がいるやつの部屋 四畳半には万年床があり よごれたよごれたよごれた食器類ここに一人の ぶしょう者がいてやつのみすぼらしい 今日この頃は即

1973年の想い出 – なぎら健壱

酒を飲むにゃ早すぎる唄を歌うにゃ遅すぎるいつでも君を待っている空を飛ぶのはまだまださ空を飛ぶのはまだまださいつでも君を待っている星が降る夜は風が吹き風が吹く夜に

見果てぬ夢 – なぎら健壱

どこまでも 行けるここからも 逃げる汗水たらして みるがたまには笑って みるが夜が全く 明けやしねぇ心に 沁みる遠い頃の 唄だあの頃に 戻る見果てぬ 夢だけど訪

踏切 – なぎら健壱

あかねの夕陽が 射す頃にポツリと電車の 中に居る微笑み忘れた 人たちは携帯電話に 笑顔を送る寂しささとられ ないように暮れゆく景色に 眼をやってどこまでも 行け

いっぽんでもニンジン – なぎら健壱

1 いっぽんでも ニンジン2 にそくでも サンダル3 さんそうでも ヨット4 よつぶでも ゴマシオ5 ごだいでも ロケット6 ろくわでも シチメンチョウ7 しち

永遠のきずな – なぎら健壱

ある寒い曇りの日 俺らが空を見てると天国からかあちゃんを迎えに車がやって来た切れた家族の輪は 又つながるでしょうか空には そう空にはすばらしい土地があるさ車屋さ

約束 – なぎら健壱

いつでも困ったときは助けてやるから私の事 忘れずに待っていて下さいと君は言ったが 僕に便りもくれずこんなに困ってるのに何の連絡もない昨日も今日も待っているのだが

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