しばたはつみ

合鍵 – しばたはつみ

乾いた町に 風が吹く
ほこりに巻かれて
愛が消える
私を女にした人なの
やさしかった 昨日まで

この合鍵が 棄てられない
あの扉二度と
たたいちゃいけないの
唇をかんで
憎んでみるけど
やっぱり愛しい
抱かれたい

乾いた道は バス通り
あなたを待つように
バスを待つ
死にたくなりそう 夜が恐い
嘘でもいい 追いかけて

この合鍵が 棄てられない
あの扉二度と
たたいちゃいけないの
振り向きもせずに
歩いて来たのに
後ろが気になる
抱かれたい

ああ
この合鍵が 棄てられない
あの扉二度と
たたいちゃいけないの
唇をかんで
憎んでみるけど
やっぱり愛しい
抱かれたい

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