さユり

  • DAWN DANCE – さユり

    Good bye エンドロールの先の幸福へ向かうよ不意に訪れた空っぽに負けそうになる時も 脇目も振らず走っている 瓦礫の山を踏み鳴らし世界は右回りに回って元に戻ることは無い 涙が風を受け遠のく 君は全て追い越して行く尾を引く箒星のように 切り傷の直線のように 廃ビルの下 ひとり逃避行 灯りの消えた町の隅でぼくは迷子のまんまで駆け抜けてく 今を愛せるように Good bye エンドロールの先の幸福へ…

  • 酸欠少女 – さユり

    揺れて消えて歌っているの 泣きそうな酸欠少女 面白いことは何にも無いしって嘆いてる不条理が手招きしている皆同じ容姿でいささか気持ち悪い 品性の無い会話 どうでもよい情報 吐き捨てる差別化を図りたいだけの くだらない争い 本当のことを言うだけでも僕らは死んじゃいそうなんだ言いたくないことも言葉にしなくちゃいけないっておかしいなんて思いながら笑っているよ 揺れて消えて歌っているの 泣きそうな酸欠少女僕…

  • 花の塔 – さユり

    君が持ってきた漫画くれた知らない名前のお花今日はまだ来ないかな?初めての感情知ってしまった 窓に飾った絵画をなぞってひとりで宇宙を旅してそれだけでいいはずだったのに 君の手を握ってしまったら孤独を知らないこの街にはもう二度と帰ってくることはできないのでしょう君が手を差し伸べた 光で影が生まれる歌って聞かせて この話の続き連れて行って見たことない星まで 誰の手も声も届かない高く聳え立った塔の上へ飛ば…

  • 世界の秘密 – さユり

    夜が明けたら花が咲いて東の空へ登り出す街が目を覚ますその前にそっと開く 世界の秘密 子供の頃の宝箱にあなたは何を隠したの?心の声を言葉に込めて耳元で揺れるプリズム 何も変わらなく見える日々の片隅で何かが欠けては生まれ続けている駅前の角の空白に何があったか不意に思い出してみるような 目には見えない 知らない 叫びたい愛がどこかで小さく世界を救った笑う、泣きそうに笑うあなたが雲の切れ間にひとり凛と立つ…

  • かみさま – さユり

    あなたから視力と聴力奪い去ってあたしの体温だけが宇宙になれたらいいな 浮世は嘘だらけ 秘密の扉、覗き込めば誰もが幼児のようにひとりぼっちで泣いているの? 生まれてきた全て正しいのだと笑ってくれたあなただけを善としよう あたしのかみさま 誰にも渡さないあたしのかみさま 吸い込まれてゆくあたしのかみさま 誰にも言えない秘密をあなたにだけ分けてあげる愛しているの 好きな色一色の不健康な塗り絵の様にあたし…

  • summer bug – さユり

    味気ないアイスのラインナップなんか楽しいことしようよ苦しゅうない ゲームで惨敗次は絶対勝ってやる ちぐはぐ、私たちは思いつきで隣の星を目指す安物のサンダルを爛々と踏み鳴らし夏の虫さながら明かりを求めて夜のぬるい風浴びる ダボダボのTシャツ着て 今夜冒険しに行こうたらふく食ってやるぜ 長くて短い一瞬のきらめきだ 地道な狩りでレベルアップ千里の道も一歩からでしょ会えない日々はデジタル通信自律神経、ちゃ…

  • 葵橋 – さユり

    新宿駅の西陽差すホームひとり白線の内側 立っていた足元のスニーカー 白に重ねた汚れと視界の脇でふわり揺れた 耳飾り一瞬なにか思い出したような気がしたが通過列車が遮った 君を待っていた バイト終わり言えなかった話しがあるそして繰り返した 同じ挨拶を 僕らは季節を耕し続ける赤、青、どれほど綺麗だったのでしょう? 僕らは季節を耕し続けるこの旅の果てに何を見るのでしょう? フィルムのカメラがいいなブレもぼ…

  • 十億年 – さユり

    流されて辿り着いたここでは役割を皆が担い暮らしている一筋の藻になって夜明け前を旅し続けている 淡々と 流されて辿り着いた歴史はいつでも何かに怯え進んできたあの頃のわたしは 何者だったっけ? 怖くて目を開けられなかったけど今なら信じられるような気がした 海の底 巨大な巨大な不安と戦ってやっと出会えたんだ偉大だ偉大だ、綺麗なものばっかりでさ寂しくなって水を掻いた ヒビを描いた欠いた何か探していたこの向…

  • オッドアイ – さユり

    産み落とされたいびつなたまご死ぬまで変わらないなら いっそ消えてしまいたいという 逃げてしまいたいという灰になってしまえたら、と 降り落ちてきたいびつな運命こんなに苦しいなら いっそ消してしまいたいという 捨ててしまいたいという闇に飲まれてしまえたら、と あなたを今夜も傷付けている その刃が翼に変わるまで一緒に待っててあげるから 一緒に育てていきたいから 生まれたまんまの姿でいいよ あなたの瞳は美…

  • アノニマス – さユり

    太陽が街に飛び降りてきた朱く揺れる世界がとても綺麗だった行き交う人々のさんざめく声が鼓膜の中でねじれて娯楽映画みたいだ 繋がらない関係ない世界に関係していたくて俯瞰中毒、幽霊みたい私は自分の輪郭を確かめている ねえ悲劇を欲したその目の内側で帰る場所を探してる偽物ばっかりの街の中で信じられる何かを アノニマス本当の声で言葉で話がしたいのアノニマス誰か聞いているのなら、応答してよ 太陽が空へ高く昇って…

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