おがさわらあい

夕焼け列車 – おがさわらあい

誰の言葉も聴こえないように
耳を塞いで歩いてました
井の頭線の高架下には
塗りつぶされた明日への地図

全部上書きされてくような
意味のない街角のニュース
夕焼けよ忘れないでいて
この涙の行方を この涙の行方を

覚えてますか
あの場所にまだ踏切があった頃
あなたと二人でいつも
快速の過ぎるの見ながら
何処か知らない場所へと
行こうねって話していたんだ
あったかかったな…
あぁ、あぁ、握りしめたその手

やさしい言葉に溶け込むように
もたれ掛かって眠ってました
悲しくもないし悔しくもなくて
ただ捨て猫みたいに転がってました

誰か本当のこと言ってよ
愛なんて空想上のルール
夕焼けよあたしを攫って
遠い空の果てまで 遠い空の果てまで

聴こえてますか
この世界の雑踏に紛れた声
孤独に苛まれながら
潰れそうな心おさえて
いつかあの場所に消えた
あの空がどこかにあるのなら
あの温もりを
あぁ、あぁ、忘れずにいたいよ

あなたを乗せた列車の後を
見えなくなるまで見送ってたんだ
夕日が赤くてまぶしかったのを
今でもずっと覚えているんだ
さよならも言えなくて
さよならも言えなくて

覚えてますか
あの場所にまだ踏切があった頃
あなたと二人でいつも
快速の過ぎるの見ながら
何処か知らない場所へと
行こうねって話していたんだ
あったかかったな…
あぁ、あぁ、握りしめたその手

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