いしだあゆみ

  • シェルブールの雨傘 – いしだあゆみ

    愛されることより 愛するほうが女は幸せなのと私は今頃やっと知りました 白い雨が 降りつづき白い傘が 破れても思い出住む 街角であの人を 待つのよ 誓いあった まなざしを耳にふれた くちびるをわたしの手に つかむまであの人を 待つのよ どんなに月日が流れどんなに遠くはなれても心に決めたあの人は 私のもの 時計台の 鐘の音が歌うことに つかれても涙しみた 道ばたであの人を 待つのよ 白い雨が 降りつづ…

  • 涙の中を歩いてる – いしだあゆみ

    わたしの家(うち)に 遊びに来てね窓から姿 あなたの姿見ていたの ブルーのシャツが とてもきれいよ鏡にうつした あなたの髪にふれたいの 午後のテラスで わたしは彼の彼の小指につかまってあー つかまって あー 夢の世界さがすの わたしの窓に 二人の影が幸せだから 涙の中を歩きたい あなたのひざで 瞳をとじてかわらぬ愛を 感じるときに微(ほほ)笑むの 午後のテラスで わたしは彼の彼の小指につかまってあ…

  • 羽衣天女 – いしだあゆみ

    微笑みの裏側で溜息つく 羽衣天女透けている薄絹の心のひだには何が見える 人として生まれてきて最後まで 女なんてなんだかつまらない気がする午後には誰れかに意地悪を言いそうで あなたでも 失礼は許さないの羽衣天女涅槃絵に描かれた清らかな姿 どこかが嘘 恋をする そのたんびに気がつけば いつのまにか涙もろくなって 優しくなってるそれが無性に今 悔しいの 大空を飛ぶのならかもめよりも 羽衣天女限りなく自由…

  • 赤いギヤマン – いしだあゆみ

    頬づえ つきながらあなたを待つ 夜更けは赤いギヤマンの お酒でひとり 酔いましょうか心に浮かぶのは 昔の恋人うたかたの 夢のあとに今日の私が あるの あなたは何処で 何をしているのやら浮気な雨に 濡れてはいないかしら危いわ 鍵かけて迎えに 行こうかしらあの人は モテるから私は 気が気ぢゃないの 煙草の 火を消して窓あければ 怖いわ青いランプを ともして何か 歌いましょうか小指におくれ毛を 巻いては…

  • 止めないで – いしだあゆみ

    止めないで止めないであゝ私のゆく道 細い道止めないで止めないであなた一人に決めた道女の方から好きなんて云ってはいけないことだけどこの躰この心あなたを求めているのどうにでもしてちょうだいあなたの気のすむように 止めないで止めないであゝなんだかくちびるかわくから止めないで止めないでとても背中が寒いからこんなに勇気を見せたのにどうしてあなたは逃げてゆくこの躰この心あなたはほしくはないのどうにでもしてちょ…

  • ブルー・ライト・ヨコハマ – いしだあゆみ

    街の灯りが とてもきれいねヨコハマ ブルー・ライト・ヨコハマあなたと二人 幸せよ いつものように 愛のことばをヨコハマ ブルー・ライト・ヨコハマ私にください あなたから 歩いても 歩いても小舟のように わたしはゆれてゆれて あなたの腕の中 足音だけが ついて来るのよヨコハマ ブルー・ライト・ヨコハマやさしいくちづけ もういちど 歩いても 歩いても小舟のように わたしはゆれてゆれて あなたの腕の中 …

  • オアシス – いしだあゆみ

    塞(ふさ)ぎ込んでないでほら 白い歯を見せてねあなたの弾む笑顔が大好きなの 心が乾いているなら私はオアシスになってあなたを癒(いや)してあげたいそれがたったひとつの私の望み 疲れてる時こそねェ お喋(しゃべ)りをしましょう他愛のない話題でも気が晴れるわ 振り向いてくれさえすれば身近にオアシスがあるわ花咲き 小鳥が囀(さえず)るあなた一人のための憩いの場所よ 砂漠の真ん中だっていえ 地平線の彼方(か…

  • 太陽は泣いている – いしだあゆみ

    夏が来るたび 想い出す小麦色した 20才(はたち)のあなた 忘れたくない 恋だからあの日のことが せつないのくちづけのあとで 太陽は泣いている知らない人に さそわれてあなたの海へ 帰ってきたの ふたりならんだ 砂浜に指でなぞった あなたのハート 忘れたくない 恋だからあの日のことが せつないのくちづけのあとで 太陽は泣いている知らない人にさそわれてあなたの海へ帰ってきたの 太陽は 太陽は泣いている…

  • 波になって – いしだあゆみ

    今夜 晴海あたりへつれてって凍る指 絡み合わせてポケットに入れ どうぞ 笑わせようと無理せずに何ひとつ教えてくれぬ あなたでいいの あー 波になって淋しい胸 満たしたいわあー 月になって暗い頬を なぞりたいわ さびたテレスコープにコイン入れ3分間 光る東京 二人じめなの あー 波になって渇いた夢 浸したいわあー 風になって沈む想い とばしたいわ 見つめ合えば短いくちづけを何ひとつ答えてくれぬ あな…

  • 大阪の女 – いしだあゆみ

    まるで私を 責めるよに北の新地に 風が吹くもっと尽くせば よかったわわがまま言って 困らせず泣いて別れる 人ならば とても上手に 誘われてことのおこりは このお酒がまんできずに 愛したの悪いうわさも 聞いたけどやさしかったわ 私には あなたのそばで 眠れたら幸せそれとも 不幸せ夢を信じちゃ いけないと言った私が 夢を見た可愛い女は あかへんわ きっといいこと おきるから京都あたりへ 行きたいわ酔っ…

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