あぶらだこ

全方眼ブルー – あぶらだこ

針がくるった海洋
泡沫解くように
揆測する

方眼面は豆乳機体の
抵抗素を注ぐ
神経は倒れた半熟卵
曇天ランタン持つ
無言に街の河へ

このまま行けば
訃報をとらねば
舐める舌
平均棒

翼が刺さった太陽
母音の真下で熟れて

骨付き生肉
全方眼グリーン
元旦どんつき
大炎上
筒にくるまり海面へ
鳶が反転ブルー方眼ブルー
全身方眼ブルー方眼ブルー

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入港 – あぶらだこ

とけ墜ちた網膜紫けむる岬に汽笛が昇るあなたは星の屑ふと私星の中もどれない刻のよう

猫の角 – あぶらだこ

ものみな積分があるように運ばれてくる寒い朝窓ぎわで外をみると棺桶に乱立してる詫びた餌にキャット空中大三回転瞼の母もキット海中半回転行くあてがあるから行くあてがな

七草牧場 – あぶらだこ

薄墨に村のはずれ平原の向こうの山山螺旋雲が別れをつげる影を滲ませている杉林が正午の黄金光線を捉え角にまがりこみ法螺貝ならした牛の群暁の黎明ケロイド牧原帆をはる

グレーグビズマズ – あぶらだこ

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