晩夏 – 西島三重子

夕陽をひとり見てる
名残りの夏を過ぎて
夕陽に頬が染まる
遠くがすこしにじむ
やけた背中の痛み
いまも鮮やかだけど

誰もいない
砂浜
ひとり歩く
潮風が
髪を…

渚を駈ける犬が
くわえた青い水着
波間に揺れてなびく
あたりはふいに冷えて
呼び名知らない犬と
もう終わろうとする夏

街はすでに
彩づき
秋の気配
女たちは
思い思い
男を
通り過ぎて
海を忘れ
変わる…

街はすでに
彩づき
秋の気配
女たちは
思い思い
男を
通り過ぎて
海を忘れ
変わる…