素肌 – 藤あや子

こんな深くに 迷い込むなんて
いつもの通り 歩けないのね
無理に言葉に しなくてもいいの
聞こえすぎる程 静かな夜ね

都会は人を 強がりに変える
無傷の肌じゃいけないみたいに
戦うことを 覚える代わりに
甘えることを 忘れてしまう

傷がついてて 悪いのだけど
私で良ければ 側にいるわ

何も言わないで 何も聞かないで
抱きしめることしか出来ないけど
何も言わないで 何も聞かないで
まどろんだ 貴方の寝息を 見守るわ

都会は人を 弱虫に変える
心の奥に 本音を溜めてる
今夜は少し こぼしておゆきよ
涙も罪も 聞き流すから

綺麗じゃなくて 悪いのだけど
私で良ければ 毛布になる

何も言わないで 何も聞かないで
あたためることしか出来ないけど
何も言わないで 何も聞かないで
めざめたら 貴方の背中を 見送るわ