白夜抄~北のおもいで~ – 菅原洋一

野の百合の彼方に
むらさきの島影
夏の海はやさしく
歩いても行けると
旅のこころは 白夜さまよい
夢とおぼえて 涙ぐむ

しらじらと夜明けて
とろとろと日ぐれて
砂に恋を埋めた
あのひとをしのべば
旅のこころは いそぐ季節に
歌も忘れて 立ちつくす

冬の月 見上げて
くちびるに 火の酒
岸に寄せる流氷
人声に思えて
旅のこころに 翼もたせて
月光に躍れと 口ずさむ
月光に躍れと 口ずさむ