各駅停車で 揺られて着いた潮の香りの 名もない港女が一人で 旅をする切ない思いが 分かるなら海鳥(とり)よ 海鳥よ 泣かないで…つらい別れを 泣かないで身を切る思いで 別れた人にどこか似ている 港の男波止場につないだ この舟は未練を引きずる 涙舟波に 波に 揺れながら…明日(あす)へこぎだす 夢もない海鳴りばかりが 心をゆする沖の漁り火 もう消えるころいいことばかりを たぐりよせ想い出数える 意気
空を映(うつ)して 流れる河は清濁(せいだく)合わせ 呑み込んで真理(まこと)求める 男の夢を河を鑑に この人生にひとつ足跡 ひとつ足跡 残してみたい人に踏まれて 名もない草も春にはかわいい 花となる腹におさめた 悔しさ憎さ花を鑑に 忍んで耐えりゃいばら道でも いばら道でも 歩いてゆける天と大地の 間(はざま)に生きて人には人なり 人生(みち)がある山の高さを 競(くら)べるよりも山を鑑に この胸