アカシア雨情 – 美川憲一

時を知らせる 別れの鐘が
鳴りやむまでは 抱いててほしい
北の女の 凍える胸に
あなたは春の 陽だまりでした
見上げれば アカシアが
雨に震えて 泣いている

北の大地を 流れる風に
どこか似ている あなたのにおい
いつか戻って 来る旅人の
安らぐだけの 止まり木でいい
手のひらで アカシアの
花が静かに 泣いている

あなたなしでも 季節は巡る
咲いてせつない アカシアの径(みち)
夢の中でも やさしい人を
忘れられずに 今夜もひとり
見上げれば アカシアが
雨に震えて 泣いている

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