走りゆく明日 – 立花理佐

卒業式の日の 朝早く
黒板に書いた “ありがとう”
通り過ぎてゆく
毎日を大切にしたわ 宝石ね

日向の匂いしみ込んだ机
好きだった子のイニシャルを指でなぞる

教室の隅で笑いころげた事
一つも忘れはしないのよ

桜が咲く頃 このアーチ(門)をくぐった
あれから 少しは大人になった気がする

小さくなったエンピツを
空に高く投げ 始まるの
ランチタイムには
お互いに悩み事話し盛り上る

木の葉の色が変わる度毎に
さよなら云う日 近づいて悲しくなる

バレンタインデー チョコレート渡せず
泣いてた友達 いつまでも

それぞれの思いたくさん ポケットに
つめこみ少年の靴は 走り出してる

最後の歌を唄い終えた時
先生の目に涙が 光っていた

教室の隅で笑いころげた事
一つも忘れはしないのよ

桜が咲く頃 このアーチ(門)をくぐった
あれから 少しは大人になった気がする